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糖尿病で足の裏が赤い!それって危険なサイン?知っておくべき症状と対策

[2025.06.29]

糖尿病と診断され、治療を続けている中で、ふと「足の裏が赤い」ことに気づいたことはありませんか?
「ただ疲れているだけだろうか」「靴が合わなかったのかな」と軽く考えてしまうかもしれませんが、その赤み、実は糖尿病が発する重要なサインかもしれません。

糖尿病患者さんの足のトラブルは、時に重篤な事態につながる可能性があります。足の裏の赤みは、神経障害や血流障害といった合併症の初期症状であることも少なくありません。

この記事では、なぜ糖尿病で足の裏が赤くなるのか、その主な原因と、伴って現れる可能性のある症状、そして放置する危険性について詳しく解説します。さらに、ご自身でできる毎日のフットケア方法や、どのような場合に病院を受診すべきかの目安もご紹介します。ご自身の足からのメッセージを正しく受け止め、大切な足を守るために、ぜひ最後までお読みください。

糖尿病による足の裏の赤みの主な原因

糖尿病患者さんの足の裏が赤くなる背景には、いくつかの原因が考えられます。これらは単独で起こることもあれば、複数絡み合っている場合もあります。

糖尿病性神経障害との関連

長期間にわたる高血糖は、全身の神経にダメージを与えます。これを「糖尿病性神経障害」と呼びます。足の神経が障害されると、以下のようなメカニズムで足の裏が赤くなることがあります。

  • 血流の異常な増加: 自律神経が障害されると、足の血管の収縮・拡張をコントロールできなくなり、必要以上に血流が増加して皮膚が赤く、熱っぽく見えることがあります。
  • 感覚の鈍化: 「痛い」「熱い」といった感覚が鈍くなるため、靴擦れや小さな傷、やけどなどに気づきにくくなります。気づかないうちに炎症が起きて、その部分が赤くなっている可能性があります。

末梢動脈疾患(血流障害)

糖尿病は動脈硬化を進行させやすく、特に心臓から遠い足の血管が狭くなったり詰まったりすることがあります。これを「末梢動脈疾患(PAD)」と呼びます。

血流が悪くなると、酸素や栄養が足の隅々まで行き渡らなくなります。これにより、うっ血して赤黒く見えたり、逆に血の気が引いて青白く見えたりと、皮膚の色に異常が現れます。血流障害があると、傷が治りにくく、感染症を起こしやすい非常に危険な状態になります。

細菌感染や真菌感染(水虫など)

糖尿病患者さんは、高血糖の影響で免疫機能が低下しやすく、細菌や真菌(カビ)に対する抵抗力が弱まっています。

  • 水虫(足白癬): 白癬菌というカビの一種が原因で起こります。皮膚が赤くなったり、皮がむけたり、かゆみを伴ったりします。小さな傷から菌が入り込み、重症化しやすいので注意が必要です。
  • 蜂窩織炎(ほうかしきえん): 皮膚の深い部分で細菌が感染し、急に赤く腫れあがり、熱感や痛みを伴います。早急な治療が必要です。

その他の皮膚病変の可能性

神経障害による感覚の鈍化は、以下のような外的な要因による赤みの原因にもなります。

  • 靴擦れ: サイズの合わない靴や硬い靴を履き続けることで、特定の場所が圧迫され、赤みや水ぶくれができます。
  • たこ・魚の目: 同じ場所に継続的な圧力がかかることで皮膚が硬くなります。その中心部や周辺が炎症を起こして赤くなることがあります。
  • 低温やけど: 感覚が鈍いと、湯たんぽや電気あんかなどで、本人が気づかないうちに低温やけどを起こしてしまう危険性があります。

糖尿病患者さんの足の裏の赤みに伴う症状

足の裏の赤みだけでなく、以下のような症状がないか注意深く観察することが大切です。これらの症状は、合併症が進行しているサインかもしれません。

痛みやしびれの有無

「ピリピリ」「ジンジン」といったしびれや、逆に何も感じないなど、神経障害の代表的な症状です。安静時に症状が強くなることもあります。

皮膚の色や状態の変化(赤い斑点、黒ずみなど)

全体的な赤みだけでなく、部分的な赤い斑点や、血流が滞っていることを示す紫~黒っぽい色の変化にも注意が必要です。皮膚がカサカサして光沢を失っている場合も血流障害が疑われます。

潰瘍や水疱の発生

皮膚の一部がえぐれた状態を「潰瘍」、水ぶくれを「水疱」と呼びます。これらは傷が悪化しているサインであり、感染の入り口にもなるため非常に危険です。痛みを感じなくても、絶対に放置してはいけません。

感覚の変化(じゃりを踏んだ感じなど)

「足の裏に一枚皮が張ったような感じ」「砂利の上を歩いているような感じ」といった異常な感覚も、神経障害の特徴的な症状の一つです。

かゆみや乾燥

皮膚の乾燥はバリア機能の低下を招き、ひび割れや感染の原因となります。水虫などが原因で強いかゆみを伴うこともあります。

糖尿病の足の裏の赤みを放置する危険性

「ただの赤みだから」と安易に考え、放置してしまうと、取り返しのつかない事態に発展する可能性があります。

重症化リスク(潰瘍、壊疽への進行)

糖尿病の足は、「神経障害(気づかない)」+「血流障害(治らない)」+「免疫力低下(感染しやすい)」という悪循環に陥りやすい状態です。
小さな傷や赤みが、気づかないうちに細菌感染を起こして治りにくい「潰瘍」となり、さらに悪化すると組織が死んでしまう「壊疽(えそ)」へと進行するリスクがあります。

足切断の可能性

壊疽が広がり、感染が全身に及ぶ危険性がある場合、命を守るために足の一部、あるいは膝下などを切断せざるを得ない状況になることがあります。しかし、これは最悪のケースです。日々のケアと早期発見・早期治療によって、足の切断は防ぐことが可能です。

糖尿病患者さんが行うべき足のチェックとケア

重篤な足病変を防ぐためには、ご自身による毎日の観察「フットケア」が何よりも重要です。

毎日の足の観察方法

入浴後など、毎日決まった時間に足の状態をチェックする習慣をつけましょう。

  • 観察する場所:
    • 足の裏全体
    • 指と指の間
    • かかと
    • 爪とその周り
  • チェックポイント:
    • 色: 赤み、紫や黒っぽい変色、白いふやけはないか
    • 傷: 切り傷、すり傷、水ぶくれはないか
    • 皮膚: たこ、魚の目、ひび割れ、乾燥はないか
    • 形: 腫れや変形はないか
    • 温度: 左右で温度差はないか、局所的に熱を持っている部分はないか
  • 工夫:
    • 足の裏など見えにくい場所は、手鏡を使うか、ご家族に協力してもらいましょう。

足を清潔に保ち保湿する重要性

  • 洗浄: 石鹸をよく泡立て、指の間まで優しく手で洗いましょう。ナイロンタオルなどでゴシゴシこするのは禁物です。
  • 乾燥: 洗った後は、柔らかいタオルで水分をしっかり拭き取ります。特に指の間は湿気が残りやすいので念入りに乾かしてください。
  • 保湿: 乾燥はひび割れの原因になります。低刺激の保湿クリームを足全体に塗りましょう。ただし、指の間に塗ると蒸れて水虫の原因になるため避けてください。

適切な靴や靴下の選択

足を守るためには、靴選びも非常に重要です。

おすすめの選び方 避けるべきもの
  • つま先に1cmほどのゆとりがある
  • 足の甲が紐やマジックテープで調整できる
  • かかとがしっかりしている
  • 素材が柔らかく通気性が良い
  • つま先が細く、足指が圧迫されるもの
  • サンダル、ハイヒール
  • 硬い素材の靴
靴下
  • 綿やウールなど吸湿性の良い素材
  • 縫い目が内側にない、または少ないもの
  • ゴムの締め付けが緩やかなもの
  • 白など、出血に気づきやすい色のもの
  • ナイロンなど化学繊維で蒸れやすいもの
  • ゴムがきつく、跡がつくもの
  • 縫い目が分厚く、皮膚に当たるもの

糖尿病の足の裏の赤み、病院に行く目安

セルフケアを行っても改善しない場合や、 worrisome な症状がある場合は、迷わず専門医に相談してください。

どのような症状が出たら受診すべきか

以下のような症状が一つでも見られたら、自己判断せず、かかりつけ医や専門の医療機関を受診しましょう。

  • 足の裏の赤みが数日経っても消えない、または広がっている
  • 赤みに加えて、腫れや熱感、痛みを伴う
  • 水ぶくれができた、または破れてしまった
  • 膿が出ている、嫌なにおいがする
  • 皮膚の色が紫や黒っぽく変わってきた
  • 小さな傷でも、なかなか治らない
  • しびれや感覚の異常が強くなってきた

受診に適した診療科(皮膚科・糖尿病内科)

まずは、血糖コントロールの状態を把握しているかかりつけの糖尿病内科医に相談するのが第一選択です。その上で、必要に応じて専門の診療科を紹介してもらえます。
皮膚の症状が主な場合は皮膚科、傷や潰瘍、変形などがある場合は形成外科整形外科、専門的なフットケア指導が受けられるフットケア外来がある病院もあります。

まとめ:足の裏の赤みは糖尿病の重要なサイン

糖尿病における「足の裏が赤い」という症状は、決して軽視できない体からの警告です。その背景には、神経障害や血流障害といった、放置すると足の切断にもつながりかねない重大な合併症が隠れている可能性があります。

大切なのは、「自分の足は自分で守る」という意識です。

毎日のフットケアでご自身の足を丁寧に観察し、小さな変化も見逃さないようにしましょう。そして、少しでも不安な症状があれば、ためらわずに専門医に相談してください。

早期に適切な対応をすることで、重篤なトラブルのほとんどは防ぐことができます。これからも健康に自分の足で歩き続けるために、今日から足のケアを始めてみましょう。


※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断や治療に代わるものではありません。足の症状に関して不安な点がある場合は、必ずかかりつけの医師や専門の医療機関にご相談ください。

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