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メトグルコとは?効果や副作用、正しい飲み方を徹底解説

[2025.06.29]

メトグルコは、主に2型糖尿病の治療に用いられる経口血糖降下薬です。
有効成分はメトホルミン塩酸塩で、世界中で広く使用されているビグアナイド系の薬剤に分類されます。
インスリンの働きを助け、体内の血糖値を効果的にコントロールする役割を果たしますが、その作用機序や服用にあたっての注意点など、正しく理解しておくことが非常に重要です。
この記事では、メトグルコの効果や正しい使い方、注意すべき副作用、過去の自主回収に関する情報、そして入手方法について詳しく解説します。
ご自身の治療に関する疑問や不安については、必ず医師や薬剤師にご相談ください。

メトグルコとは:成分と特徴

メトグルコは、日本の製薬会社から販売されている医療用医薬品です。
その名前は製品名であり、有効成分は「メトホルミン塩酸塩」という物質です。
このメトホルミンは、糖尿病治療薬の中でも長い歴史を持ち、多くの臨床データがある信頼性の高い成分として、国際的にも第一選択薬の一つとされています。

成分:メトホルミン塩酸塩

メトグルコの有効成分はメトホルミン塩酸塩(Metformin Hydrochloride)です。
この成分はビグアナイド系血糖降下薬というグループに属します。
糖代謝に働きかけることで血糖値を下げる効果を発揮します。
インスリン分泌を直接刺激するタイプの薬ではない点が、他の多くの糖尿病治療薬と異なる大きな特徴です。

作用機序:血糖値を下げる仕組み

メトグルコ(メトホルミン)が血糖値を下げる仕組みは一つだけではなく、複数の経路に作用します。
主な作用機序は以下の通りです。

  • 肝臓での糖新生の抑制: 肝臓は血糖値を一定に保つために、体内でブドウ糖を作り出す働き(糖新生)をしています。
    特に糖尿病患者さんでは、この糖新生が過剰になっていることがあります。
    メトグルコは肝臓での糖新生を抑制することで、血液中に放出されるブドウ糖の量を減らします。
  • 筋肉や末梢組織での糖取り込みの促進: 筋肉などの細胞が血液中のブドウ糖を取り込んで利用するのを助けます。
    これにより、血液中のブドウ糖が減少し、血糖値が下がります。
  • 腸管からの糖吸収の抑制: 食事から摂取した糖が腸管で吸収される速度を遅らせる効果も持っています。
    これにより、食後の急激な血糖上昇(血糖スパイク)を抑えるのに役立ちます。
  • インスリン抵抗性の改善: 糖尿病、特に2型糖尿病では、体内でインスリンが分泌されていても、その働きが悪くなっている「インスリン抵抗性」がしばしば見られます。
    メトグルコは、細胞がインスリンに対して応答しやすくすることで、インスリン抵抗性を改善し、インスリンの効果を高めます。

これらの複数の作用が組み合わさることで、メトグルコは血糖値を効果的にコントロールします。
インスリン分泌を直接増やすわけではないため、単独で使用する場合には低血糖のリスクが比較的低いとされています。

メトグルコの効果・効能

メトグルコは主に2型糖尿病の治療薬として承認されていますが、それ以外の目的で使用されるケースや、体重への影響など、様々な効果が話題になることがあります。

2型糖尿病の治療における効果

メトグルコの最も主要な効果は、2型糖尿病患者さんの血糖コントロールを改善することです。
前述した作用機序により、空腹時血糖値と食後血糖値の両方を低下させ、長期的な血糖コントロールの指標であるHbA1cを下げる効果が確認されています。

単独療法として使用されることも多いですが、他の血糖降下薬(SU薬、DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬、インスリン製剤など)と併用されることもよくあります。
メトグルミンはインスリン抵抗性改善作用があるため、インスリンの効きを良くする目的で、インスリン療法と併用されることもあります。

インスリン分泌を直接促す薬とは異なり、体重増加を引き起こしにくいという特徴も持っています。
また、心血管イベント(心筋梗塞や脳卒中など)のリスクを低下させる可能性を示唆する研究報告もあり、糖尿病治療において重要な位置を占めている薬剤です。

多嚢胞性卵巣症候群への適用

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、排卵障害や男性ホルモン過多などを特徴とする疾患です。
PCOSの患者さんの中には、インスリン抵抗性を伴っている方が少なくありません。
インスリン抵抗性が排卵障害などに関与していると考えられているため、インスリン抵抗性を改善する目的でメトグルコ(メトホルミン)が使用されることがあります。

ただし、日本においてメトグルコが多嚢胞性卵巣症候群の治療薬として保険適用されているわけではありません。
医師の判断のもと、インスリン抵抗性を伴うPCOSの患者さんに対して、排卵誘発などを目的として「適応外使用(オフラベル使用)」される場合があります。
これは保険診療上の制約がある使用法であり、必ず専門の医師の診断と説明を受けてから行う必要があります。
自己判断での使用は絶対に避けてください。

なぜメトグルコで「痩せる」と言われる?

メトグルコは「痩せる薬」として紹介されることがありますが、これはあくまで血糖コントロール改善や食欲への影響による間接的な効果であり、直接的に体重を劇的に減らす痩身薬とは異なります。

メトグルコによる体重への影響としては、以下のようなメカニズムが考えられています。

  • 食欲抑制効果: メトホルミンには、一部の患者さんで食欲を抑える作用があると感じられることがあります。
    特に消化器系の副作用(吐き気など)が出やすい人では、食欲が低下することがあります。
  • 糖の吸収抑制: 腸管からの糖吸収を遅らせる作用により、食後の血糖上昇が緩やかになります。
    これにより、脂肪として蓄積されやすいインスリンの過剰分泌を抑える効果が期待でき、結果的に体重増加を抑制したり、わずかに体重を減少させたりする可能性があります。
  • 脂肪燃焼の促進(限定的): エネルギー代謝に影響を与える可能性も指摘されていますが、強力な脂肪燃焼効果があるわけではありません。

これらの作用により、メトグルコを服用することで体重が減少する患者さんもいますが、その効果は個人差が大きく、全ての患者さんで体重が減少するわけではありません。
また、服用するだけで痩せるというよりは、食事療法や運動療法と組み合わせることで、体重管理がしやすくなる可能性があると理解するのが適切です。
安易なダイエット目的での使用は、副作用のリスクを伴うため推奨されません。

メトグルコの正しい使い方(用法・用量)

メトグルコは医師の処方に基づいて使用する医療用医薬品です。
効果を最大限に引き出し、かつ安全に服用するためには、医師や薬剤師の指示通りの用法・用量を厳守することが非常に重要です。

一般的な服用方法

メトグルコの一般的な服用方法は、成人に対して1日500mgから開始し、効果を見ながら徐々に増量していくのが一般的です。
通常、1日の総量を500mg~1500mgとし、これを1日2〜3回に分けて服用します。
最高用量は1日2250mgまでとされていますが、これは症状や患者さんの状態によって異なります。

服用タイミングについては、通常「食中または食後」に指示されることが多いです。
これは、メトグルコに比較的多い消化器系の副作用(吐き気、下痢など)を軽減するためです。
食事と一緒に、または食後すぐに服用することで、胃腸への刺激を和らげることができます。
空腹時に服用すると、これらの副作用が出やすくなる可能性があります。

必ず、医師から指示された量と回数、タイミングを守って服用してください。
自己判断で量を増やしたり減らしたり、服用を中止したりすることは危険です。

飲み忘れた場合の対応

メトグルコを飲み忘れてしまった場合は、気づいたタイミングによって対応が異なります。

  • 飲み忘れに気づいたのが、次の服用時間まで十分な時間がある場合: 気づいた時点で、忘れた分の1回量を服用してください。
  • 飲み忘れに気づいたのが、次の服用時間が近い場合: 忘れた分は服用せず、次の決められた時間に1回分だけを服用してください。
    絶対に2回分を一度に服用しないでください。

もし飲み忘れが頻繁に起こる場合や、どのように対応すれば良いか迷う場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。
自己判断での対応は、血糖コントロールを悪化させたり、副作用のリスクを高めたりする可能性があります。

メトグルコの副作用と注意点

メトグルコは効果的な薬ですが、他の多くの薬と同様に副作用や使用上の注意点があります。
安全に治療を続けるためには、これらを十分に理解しておく必要があります。

主な副作用について

メトグルコの副作用として比較的多く見られるのは、以下のような消化器症状です。

  • 吐き気、嘔吐
  • 下痢
  • 腹痛、腹部膨満感
  • 食欲不振
  • 口の中の苦みや金属味

これらの副作用は、服用を開始して間もない時期や、用量を増やした時に起こりやすい傾向があります。
多くの場合、体が薬に慣れてくるにつれて軽減したり消失したりします。
消化器症状を軽減するためには、少量から開始し、食中または食後に服用することが推奨されます。

重大な副作用(乳酸アシドーシスなど)

メトグルコで最も注意すべき、頻度は非常に稀ですが重篤な副作用として「乳酸アシドーシス」があります。
これは、体内に乳酸が過剰に蓄積される状態です。

乳酸アシドーシスとは?
乳酸アシドーシスは、代謝性アシドーシスの一種で、体液が酸性に傾き、様々な臓器に障害を引き起こす可能性があります。
メトグルミンは腎臓から排泄されますが、腎機能が低下していると薬が体内に蓄積しやすくなります。
メトホルミンがミトコンドリアの機能を阻害し、乳酸の産生が増加したり、乳酸の利用が低下したりすることで発症すると考えられています。
特に、腎機能障害がある方、肝機能障害がある方、脱水状態、シックデイ(体調不良)、アルコール過剰摂取、心臓や肺の重篤な病気がある方などでリスクが高まります。

乳酸アシドーシスの初期症状
乳酸アシドーシスは急激に進行することがあり、早期発見が非常に重要です。
以下のような症状が現れた場合は、乳酸アシドーシスの可能性を疑い、すぐにメトグルコの服用を中止し、医療機関を受診してください。

  • 吐き気、嘔吐
  • 激しい腹痛
  • 筋肉痛
  • 全身倦怠感
  • 過呼吸(深く速い呼吸)
  • 息苦しさ
  • 体温低下
  • 意識障害

これらの症状は、他の病気でも起こりうるため見分けが難しいこともありますが、「いつもと違う」「体調が急に悪化した」と感じたら、迷わず医師に連絡することが大切です。

その他の副作用

その他に起こりうる副作用としては、以下のようなものがあります。

  • ビタミンB12欠乏症: 長期間メトグルコを服用している場合に、ビタミンB12の吸収が悪くなることがあります。
    ビタミンB12が欠乏すると、貧血や神経障害(手足のしびれなど)を引き起こす可能性があります。
    必要に応じてビタミンB12の補充や検査が行われることがあります。
  • 低血糖: メトグルコ単独での服用では、インスリン分泌を刺激しないため低血糖を起こすリスクは比較的低いですが、他の血糖降下薬(SU薬、インスリンなど)と併用している場合には、低血糖のリスクが高まることがあります。
  • めまい、頭痛
  • 肝機能障害
  • 皮膚症状(発疹、かゆみなど)

気になる症状が現れた場合は、自己判断せずに医師や薬剤師に相談しましょう。

服用中の注意点(シックデイ、アルコール、脱水など)

メトグルコを安全に服用するためには、以下のような状況に注意が必要です。

  • シックデイ(体調不良時): 発熱、下痢、嘔吐などで食事が十分に摂れない、または脱水気味になるような体調不良(シックデイ)の時は、乳酸アシドーシスのリスクが高まります。
    原則として、シックデイではメトグルコの服用を中止する必要があります。
    必ず事前に、シックデイ時の対応について医師から指示を受けておきましょう。
  • アルコール摂取: アルコールを過剰に摂取すると、乳酸アシドーシスや低血糖のリスクが高まる可能性があります。
    メトグルコ服用中の飲酒については、医師に相談し、適量を守るようにしましょう。
  • 脱水: 激しい運動、サウナ、暑い場所での活動、下痢や嘔吐などにより脱水状態になると、腎機能が一時的に低下し、乳酸アシドーシスのリスクが高まります。
    脱水を避けるため、こまめな水分補給を心がけてください。
  • ヨード造影剤を用いた検査: CT検査などでヨード造影剤を使用する場合、一時的に腎機能が低下する可能性があります。
    メトグルコは腎臓から排泄されるため、造影剤使用の前後はメトグルコの服用を一時的に中止する必要があります。
    検査を受ける際は、必ず医療スタッフにメトグルコを服用していることを伝えてください。
  • 手術: 手術の前後も、食事摂取量の減少や脱水、腎機能への影響などにより、乳酸アシドーシスのリスクが高まる可能性があります。
    手術を受けることが決まったら、メトグルコを服用していることを担当医に伝え、指示に従って服用を調整してください。

これらの状況以外にも、いつもと違う体調の変化があった場合は、早めに医師や薬剤師に相談することが重要です。

併用注意・禁忌

メトグルコには、一緒に服用すると相互作用を起こし、効果が強く出すぎたり弱まったり、副作用が出やすくなったりする薬があります。
また、一緒に服用してはいけない「併用禁忌」の薬もあります。

併用禁忌薬:
前述の「ヨード造影剤」は、腎機能への影響からメトグルコとの併用が禁忌とされています。

併用注意薬:
以下のような薬剤と併用する際は注意が必要です。

  • 血糖降下作用を増強する可能性のある薬剤: SU薬、インスリン製剤、DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬など他の糖尿病治療薬。
    これらの薬との併用は、低血糖のリスクを高める可能性があります。
  • 血糖降下作用に影響する可能性のある薬剤:
    • 血糖を上昇させる可能性のある薬剤:ステロイド、サイアザイド系利尿薬、β刺激薬など
    • 血糖を低下させる可能性のある薬剤:β遮断薬、MAO阻害薬など
  • メトホルミンの血中濃度に影響する可能性のある薬剤: 一部の抗真菌薬(フルコナゾールなど)、H2ブロッカー(シメチジンなど)、腎臓からの排泄に影響する薬剤など。
    これらの薬との併用により、メトホルミンの血中濃度が上昇し、乳酸アシドーシスのリスクが高まる可能性があります。

OTC医薬品(市販薬)や健康食品、サプリメントなども、メトグルコとの相互作用がないとは限りません。
現在服用している全ての薬や使用している健康食品などを、必ず医師や薬剤師に正確に伝えてください。

服用できない方

以下に該当する方は、原則としてメトグルコを服用することができません。

  • メトホルミン塩酸塩またはメトグルコの成分に対し、過去にアレルギー反応を起こしたことがある方
  • 重度の腎機能障害、または透析を受けている方
  • 重度の肝機能障害がある方
  • 心血管系、肺機能に重篤な障害(心不全、呼吸不全など)がある方
  • アルコール中毒者
  • 脱水状態にある方
  • 重症感染症、手術前後、外傷など、組織への酸素供給が不十分となりやすい状態の方
  • ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡の方
  • 妊婦または妊娠している可能性のある女性、授乳婦

また、高齢者(特に75歳以上)では、腎機能などが低下していることが多いため、乳酸アシドーシスなどの副作用リスクが高まる可能性があります。
高齢の方がメトグルコを服用する場合は、少量から開始したり、腎機能などを慎重に確認したりしながら、医師が判断を行います。

ご自身の病歴や現在の健康状態、服用中の薬などを正確に医師に伝えることが、メトグルコを安全に使用するために最も重要です。

メトグルコの自主回収について(過去の事例)

2020年頃、一部のメトグルコ製品を含むメトホルミン含有製剤において、微量のN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出されたことが問題となりました。
これを受けて、該当する製品ロットについて製薬会社による自主回収が行われました。

NDMA検出と回収の経緯

NDMAは、国際的に発がん性があるとされる可能性のある物質(可能性のあるヒト発がん性物質)です。
医薬品の製造過程や原材料、保管条件などによって生成される可能性が指摘されています。
医薬品中に含まれる不純物として、国際的な規制当局が管理基準を設けています。

過去に検出されたNDMAは、基準値を超える量が含まれていた特定の製品ロットに限られていました。
これは意図的に混入されたものではなく、製造・保管過程で副生成物として発生したと考えられています。
この検出を受けて、日本の規制当局の指示に基づき、影響が確認された製薬会社が該当ロットの製品を自主回収しました。

現在のメトグルコの流通状況

自主回収の対象となったのは、特定の時期に製造された一部の製品ロットです。
現在、医療機関で処方されているメトグルコは、NDMAに関する国の定める基準を満たしていることが確認された製品が流通しています。

つまり、メトグルコという薬自体が製造中止になったり、使用が禁止されたりしたわけではありません。
過去に自主回収があったという事実を知って不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、現在処方されているメトグルコは、必要な品質管理を経て供給されており、安全性に関する基準を満たしています。

もし過去の回収についてご心配な点があれば、かかりつけの医師や薬剤師に遠慮なくご相談ください。
現在のメトグルコの安全性について、正確な情報を提供してもらえます。

メトグルコは市販薬として購入できるか?

メトグルコは、薬局やドラッグストアで自由に購入できる市販薬(OTC医薬品)ではありません。

医療用医薬品としての扱い

メトグルコは「医療用医薬品」に分類される薬です。
医療用医薬品は、その有効性や安全性に関して専門的な知識が必要であるため、医師の診断に基づき処方箋が発行されてはじめて、薬局で薬剤師によって調剤・交付される薬です。

これは、メトグルコが持つ強力な血糖降下作用や、乳酸アシドーシスなどの重篤な副作用のリスクがあるためです。
医師が患者さんの病状、体の状態、他の病気や服用中の薬などを総合的に判断した上で、メトグルコの使用が適切かどうかを決定し、安全な用量を指示する必要があるからです。
自己判断で使用することは、血糖値の異常な変動や重篤な健康被害につながる危険性があります。

個人輸入のリスク

インターネットなどを通じて、海外から個人輸入という形でメトホルミンを含む薬剤を入手しようと考える方がいるかもしれません。
しかし、このような個人輸入には非常に大きなリスクが伴います。

  • 偽造品のリスク: 個人輸入で流通している医薬品の中には、有効成分が全く含まれていない、規定量と異なる量が含有されている、不純物が混入しているなど、品質が保証されない偽造品が多数存在することが報告されています。
  • 健康被害のリスク: 自己判断で不確かな品質の薬を服用することは、期待される効果が得られないだけでなく、予期せぬ副作用や重篤な健康被害を引き起こす可能性があります。
  • 医薬品副作用被害救済制度の対象外: 日本国内の医療機関で医師の処方を受けて正規ルートで入手した医薬品で、万が一重篤な副作用が発生した場合、医薬品副作用被害救済制度による救済措置を受けられる可能性があります。
    しかし、個人輸入した医薬品による健康被害は、この制度の対象外となります。

メトグルコ(メトホルミン)を必要とする場合は、必ず医療機関を受診し、医師の診断と処方に基づいて、薬局で調剤されたものを入手してください。
これが最も安全で確実な方法です。

メトグルコに関するよくある質問

メトグルコについて、患者さんからよく聞かれる質問とその回答をまとめました。

メトグルコは何に効く薬ですか?

メトグルコは、主に2型糖尿病の治療に使われる経口血糖降下薬です。
肝臓での糖新生を抑えたり、筋肉での糖の利用を促進したり、腸からの糖吸収を穏やかにしたりすることで、血液中の血糖値を下げる効果があります。
インスリンの働きを助けることで血糖コントロールを改善します。
一部、医師の判断で多嚢胞性卵巣症候群の治療に用いられることもありますが、これは保険適用外の使用となります。

メトグルコが中止になった理由は何ですか?

メトグルコという薬自体が製造中止になったわけではありません。
過去に、一部の製品ロットからごく微量の不純物(NDMA)が検出されたため、該当するロット製品の自主回収が行われました。
現在は、国の定める安全基準を満たした製品が通常通り流通しており、医師の処方に基づき使用されています。
ご心配な場合は、かかりつけの医師や薬剤師にご確認ください。

メトグルコで気をつけることは何ですか?

最も重要な注意点は、重篤な副作用である乳酸アシドーシスです。
特に、体調不良(シックデイ)、脱水、アルコール過剰摂取、腎機能や肝機能の低下など、リスクが高まる状況に注意し、初期症状を見逃さないことが非常に重要です。
これらの状況では服用を一時中止する必要がある場合があります。
必ず医師の指示通りに服用し、吐き気、激しい腹痛、過呼吸、倦怠感などの初期症状が出たらすぐに服用を中止して医療機関を受診してください。
また、併用薬にも注意が必要ですので、服用中の全ての薬やサプリメントを医師や薬剤師に正確に伝えてください。

メトグルコ使用上の重要なポイント

メトグルコによる糖尿病治療は、効果的である一方で、患者さん自身の理解と適切な管理が不可欠です。
安全かつ最大の効果を得るために、以下の点を常に意識しておきましょう。

医師・薬剤師への相談の重要性

メトグルコは、患者さん一人ひとりの病状、体の状態、生活習慣などを考慮して、医師が適切と判断した場合に処方される薬です。
治療を開始する前には、過去の病歴(特に腎臓病、肝臓病、心臓病、肺の病気など)、アレルギー歴、現在服用している全ての薬(処方薬、市販薬、サプリメント、健康食品を含む)、飲酒習慣、体調不良の際の対応などについて、正確かつ詳細に医師や薬剤師に伝えることが非常に重要です。

服用中に気になる症状が現れた場合や、薬の飲み方について疑問が生じた場合も、自己判断せずにすぐに医師や薬剤師に相談してください。
特に、乳酸アシドーシスの初期症状の可能性がある場合は、ためらわずに医療機関を受診することが命を守るために不可欠です。
専門家としっかりとコミュニケーションを取りながら治療を進めることが、安全で効果的な糖尿病管理につながります。

定期的な検査の必要性

メトグルコによる治療中は、定期的な検査が非常に重要です。
血糖値やHbA1cの測定はもちろんですが、メトグルコの場合は腎機能の状態を把握するための検査(クレアチニン値、eGFRなど)も定期的に行われます。
これは、メトグルコが腎臓から排泄されるため、腎機能が低下すると薬が体内に蓄積し、乳酸アシドーシスのリスクが高まるからです。

また、肝機能の検査、ビタミンB12の値の検査なども必要に応じて行われることがあります。
これらの検査結果に基づいて、医師はメトグルコの用量を調整したり、他の薬との併用を検討したりします。
定期的な検査をきちんと受けることは、薬の効果を確認し、安全に治療を継続するために欠かせないプロセスです。

【まとめ】メトグルコを正しく理解し、安全に治療を進めましょう

メトグルコ(成分:メトホルミン塩酸塩)は、2型糖尿病治療において非常に重要な役割を担う経口血糖降下薬です。
肝臓での糖新生抑制、末梢組織での糖利用促進、腸からの糖吸収抑制、インスリン抵抗性改善など、複数のメカニズムで血糖値を効果的に下げます。
インスリン分泌を直接刺激しないため、単独での低血糖リスクが比較的低く、体重増加を招きにくいという特徴も持っています。
一部、多嚢胞性卵巣症候群への適応外使用がされることもありますが、これは医師の厳密な管理のもとで行われます。

メトグルコを安全に使用するためには、副作用、特に重篤な乳酸アシドーシスについて十分に理解しておく必要があります。
体調不良時(シックデイ)、脱水、アルコール過剰摂取、腎機能や肝機能の低下など、リスクが高まる状況に注意し、初期症状を見逃さないことが非常に重要です。
過去に一部製品で自主回収がありましたが、現在流通している製品は安全基準を満たしています。

メトグルコは医師の処方が必要な医療用医薬品であり、薬局などで市販されていません。
個人輸入には偽造品や健康被害のリスクが伴うため、必ず医療機関で処方を受けて入手してください。

メトグルコによる治療は、医師や薬剤師との連携が不可欠です。
現在の病状や服用中の薬、体調の変化などを正確に伝え、疑問点があれば遠慮なく質問しましょう。
定期的な検査も忘れずに受け、ご自身の糖尿病とメトグルコについて正しく理解し、安全に治療を進めていくことが何よりも大切です。

免責事項: この記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の病状の診断や治療方針を示すものではありません。
メトグルコの服用に関しては、必ず医師の診断を受け、指示に従ってください。
服用方法や副作用に関する疑問は、必ず医師または薬剤師にご相談ください。

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