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糖尿病の食事|基本から実践まで、血糖値をコントロールする食べ物と献立

[2025.06.29]

糖尿病の食事療法は、血糖値を適切にコントロールし、合併症を防ぐために非常に重要です。日々の食生活を見直すことは、糖尿病と共に健康的に生活を送るための基本となります。このガイドでは、糖尿病の食事療法における基本的な考え方から、具体的に「食べていいもの」「注意すべきもの」、さらには日々の献立例まで、分かりやすく解説します。ご自身の食習慣を見直し、より良い血糖コントロールを目指しましょう。

なぜ糖尿病に食事療法が重要なのか?

糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)の濃度が高い状態が続く病気です。血糖値が高い状態が長期間続くと、全身の血管や神経に負担がかかり、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。食事療法は、糖尿病の治療において、薬物療法や運動療法と並ぶ非常に重要な柱となります。適切な食事を心がけることで、血糖値を安定させ、合併症のリスクを減らすことができるのです。

私たちが食事から摂る炭水化物、タンパク質、脂質は、体内で分解されてエネルギー源となります。特に炭水化物はブドウ糖に分解され、血糖値を直接上昇させます。健康な人の体では、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、ブドウ糖を細胞に取り込ませることで血糖値の上昇を抑えます。しかし、糖尿病ではインスリンの働きが弱かったり、分泌量が不足したりするため、食後の血糖値が高いままになってしまいます。

食事療法は、この食後の血糖値の急激な上昇を抑え、一日を通して血糖値を安定させることを目的としています。適切な食事を実践することで、インスリンの負担を減らし、自身のインスリンが効果的に働くように促すことができます。これにより、高血糖による血管や臓器へのダメージを軽減し、将来的な合併症(腎臓病、網膜症、神経障害、心筋梗塞、脳卒中など)を予防することにつながるのです。

食事療法は単に「あれを食べてはいけない」「これを食べなければならない」という制限ではなく、ご自身の体に必要な栄養素をバランス良く、適切な量で摂取するための健康的な食習慣を身につけることです。

糖尿病食事療法の3つの柱(量・質・タイミング)

糖尿病の食事療法を成功させるためには、「量」「質」「タイミング」の3つの柱を意識することが重要です。

  1. 量(適正なエネルギー量):
    一日あたりに必要なエネルギー量(カロリー)は、年齢、性別、体格、身体活動量、合併症の有無などによって異なります。医師や管理栄養士と相談して、ご自身にとって最適なエネルギー量を把握することが第一歩です。エネルギーの摂りすぎは血糖値の上昇だけでなく、肥満を招き、インスリンの働きをさらに悪化させます。一方で、極端な制限も栄養不足を招く可能性があるため、適切な量を守ることが大切です。主食、主菜、副菜をバランス良く組み合わせ、決められたエネルギー量の範囲内で食事を摂るように心がけましょう。
  2. 質(栄養バランス):
    特定の栄養素だけを極端に制限したり、偏った食事をしたりするのではなく、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維といったさまざまな栄養素をバランス良く摂取することが重要です。特に、血糖値に直接影響を与える炭水化物の量と種類には注意が必要です。また、動脈硬化を防ぐために、脂質の量や種類(飽和脂肪酸を控え、不飽和脂肪酸を適量摂る)、塩分の摂取量も適切に管理する必要があります。野菜、海藻、きのこ類などに豊富な食物繊維は、糖の吸収を穏やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える効果があるため、積極的に摂りたい栄養素です。
  3. タイミング(規則正しい食事時間):
    毎日ほぼ決まった時間に3食摂ることが理想的です。食事と食事の間隔が開きすぎたり、逆に間隔が短すぎたりすると、血糖値が不安定になりやすくなります。特に、朝食を抜くと昼食後の血糖値が急上昇しやすくなる「セカンドミール効果」の低下を招くことがあります。また、寝る直前の食事(夜食)は、寝ている間に血糖値が高い状態が続くことになりやすいため避けるのが賢明です。規則正しい時間に食事を摂ることで、体内のリズムが整い、インスリンの働きも安定しやすくなります。

これら「量」「質」「タイミング」の3つを意識して、日々の食事に取り組むことが、糖尿病管理の基本となります。

食品交換表とは?単位計算の基本

食品交換表は、糖尿病の食事療法を実践するために開発されたツールです。食品を栄養素の構成に基づいて6つのグループに分類し、それぞれのグループ内で一定の栄養価を持つ量を「1単位」(原則として80kcalに相当)として定めています。

  • 表1:炭水化物を多く含む食品(ご飯、パン、麺類、芋類、穀類、砂糖、果物など)
  • 表2:タンパク質を多く含む食品(魚、肉、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品など)
  • 表3:脂質を多く含む食品(油、マヨネーズ、ドレッシング、種実類など)
  • 表4:ビタミン・ミネラル・食物繊維を多く含む食品(野菜類)
  • 表5:ビタミン・ミネラル・食物繊維を多く含む食品(きのこ類、海藻類、こんにゃく)
  • 表6:調味料・嗜好食品(砂糖、みりん、油、アルコールなど、特に注意が必要なもの)

医師や管理栄養士は、患者さんの必要エネルギー量をもとに、各グループから何単位ずつ摂取すれば良いか具体的な指示を出します。例えば、「1日1600kcal、表1は○単位、表2は○単位…」といった形です。患者さんは、この指示された単位数をもとに、食品交換表を参考にしながら日々の献立を考え、食事を摂ります。

食品交換表を使うことで、食品の栄養価を意識しやすくなり、さまざまな食品を組み合わせて栄養バランスの取れた食事を摂りやすくなります。例えば、表1の「ご飯 50g」が1単位なら、「食パン(6枚切り)1/2枚」もほぼ同じ1単位なので、どちらを選んでも主食としての炭水化物量は同程度と判断できます。ただし、食品の種類によってGI値(グリセミックインデックス:食後の血糖値上昇度を示す指標)が異なるため、食品交換表の単位計算に加えて、GI値も考慮するとより効果的です。

食品交換表の単位計算は最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れると大まかな量が掴めるようになります。正確な単位計算や使い方については、必ず専門家(医師や管理栄養士)から指導を受けるようにしてください。

糖尿病で積極的に「食べていいもの」一覧

糖尿病の食事療法では、単に「制限」するのではなく、血糖値をコントロールし、栄養バランスを整えるために積極的に摂りたい食品があります。これらの食品は、血糖値の上昇を穏やかにしたり、満腹感を得やすくしたり、合併症予防に役立つ栄養素を豊富に含んでいます。

血糖値をコントロールするおすすめ食品

血糖値コントロールに役立つ食品のキーワードは、「食物繊維」と「良質な脂質」、「GI値の低い食品」です。

  • 食物繊維が豊富な食品: 野菜、海藻、きのこ、こんにゃく、豆類、玄米などの未精製穀物。食物繊維は、胃の中で水分を吸って膨らみ、食べ物の消化吸収をゆっくりにする働きがあります。これにより、糖の吸収スピードが遅くなり、食後の急激な血糖値の上昇を抑えることができます。また、満腹感を持続させる効果もあり、食べすぎ防止にもつながります。
  • 良質な脂質を含む食品: 魚(特に青魚)、アボカド、ナッツ類、オリーブオイルなどの植物油。これらの食品に含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減らす働きがあり、動脈硬化の予防に役立ちます。ただし、脂質はエネルギー量が高いため、摂りすぎには注意が必要です。
  • GI値の低い食品: 食後の血糖値上昇が穏やかな食品です。一般的に、食物繊維が豊富で、精製度の低い食品はGI値が低い傾向があります。例えば、白米より玄米、食パンよりライ麦パン、じゃがいもよりさつまいも、清涼飲料水より水やお茶などです。

食物繊維が豊富な野菜・海藻・きのこ類

これらの食品は、エネルギー量が低く、ビタミン、ミネラル、特に食物繊維が非常に豊富です。毎食しっかり摂ることで、血糖コントロールに大きく貢献します。

  • 野菜類: 葉物野菜(ほうれん草、レタス、キャベツなど)、ブロッコリー、カリフラワー、きのこ、トマト、きゅうり、ピーマンなど。色の濃い緑黄色野菜にはビタミンや抗酸化物質も豊富です。ただし、じゃがいもやかぼちゃ、とうもろこしなどは炭水化物(糖質)が比較的多いので、摂る量に注意が必要です。
  • 海藻類: わかめ、昆布、ひじき、もずくなど。水溶性食物繊維が豊富で、糖の吸収を遅らせる効果が高いとされています。ミネラルも豊富です。
  • きのこ類: しいたけ、まいたけ、エリンギ、えのきなど。食物繊維だけでなく、ビタミンDやβ-グルカンなども含まれており、免疫力アップなどにも寄与すると考えられています。

摂り方の工夫:

  • 食事の最初に野菜や海藻類から食べ始める(ベジタブルファースト)。
  • 毎食、両手いっぱいの量の野菜を目標にする。
  • 炒め物より、和え物、蒸し物、汁物で摂る量を増やす。
  • サラダに豆類や海藻をプラスする。

良質なタンパク質を含む食品

タンパク質は体の組織を作る上で不可欠な栄養素ですが、血糖値への直接的な影響は炭水化物ほど大きくありません。適量をバランス良く摂ることで、満腹感を得やすく、筋肉量の維持にも役立ちます。

  • 魚類: 青魚(サバ、イワシ、サンマなど)には、心血管疾患予防に役立つDHAやEPAといったn-3系脂肪酸が豊富です。白身魚は脂質が少なく、あっさりとしています。
  • 肉類: 鶏むね肉、ささみ、牛や豚のヒレ肉やもも肉など、脂身の少ない赤身を選びましょう。鶏肉は皮を取り除くことで脂質を減らせます。加工肉(ソーセージ、ベーコンなど)は塩分や飽和脂肪酸が多い傾向があるため、控えめに。
  • 卵: 良質なタンパク源であり、様々な料理に使えます。コレステロールを気にする方もいるかもしれませんが、適量であれば問題ないことがほとんどです。
  • 大豆・大豆製品: 豆腐、納豆、枝豆、豆乳など。植物性タンパク質が豊富で、食物繊維も含まれています。イソフラボンなど、女性ホルモンに似た働きをする成分も含まれています。
  • 牛乳・乳製品: 牛乳、ヨーグルト、チーズなど。カルシウムやタンパク質が豊富です。無糖ヨーグルトはおすすめです。低脂肪または無脂肪タイプを選ぶと、脂質とエネルギー量を抑えられます。

摂り方の工夫:

  • 揚げるより、焼く、蒸す、煮るなどの調理法を選ぶ。
  • 肉や魚の量を適正にする(片手に乗るくらいの大きさを目安)。
  • 主菜だけでなく、副菜に豆腐や納豆などを加える。

糖質の吸収が穏やかな主食の選び方

主食は血糖値に最も影響を与える炭水化物の主要な供給源です。種類や量、食べ方を工夫することで、食後の血糖値の急上昇を抑えることができます。

  • 未精製穀物: 玄米、雑穀米、全粒粉パン、ライ麦パンなど。白米や食パンに比べて食物繊維が豊富で、GI値が低い傾向があります。噛み応えもあり、ゆっくり食べる習慣につながります。
  • そば: 白米やうどんに比べてGI値が比較的低いとされています。ただし、つゆには糖質や塩分が多いので注意が必要です。
  • パスタ: 一般的にうどんや白米よりGI値が低いとされています。全粒粉パスタはさらにGI値が低くなります。ソースの種類(クリーム系よりトマト系や和風)によって脂質や糖質量が変わるので注意が必要です。
  • 大麦・もち麦: 食物繊維(β-グルカン)が非常に豊富で、ご飯に混ぜて炊くことで簡単に食物繊維を増やせます。血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

摂り方の工夫:

  • 白米を玄米や雑穀米に置き換える、または混ぜて炊く。
  • パンは全粒粉パンやライ麦パンを選ぶ。
  • 麺類はうどんよりそばを選ぶ。
  • 一度にたくさん食べるのではなく、適量を守る。
  • 冷たいご飯やパスタ、パンは、温かいものよりレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)が増え、GI値が少し下がると言われています(ただし、劇的な効果ではありません)。

血糖値を下げる飲み物・おやつ

血糖値を下げる「特効薬」のような飲み物やおやつはありませんが、血糖値に影響を与えにくいものを選んだり、血糖コントロールに役立つ成分を含むものを選んだりすることは可能です。

  • 飲み物:
    • 水、麦茶、ほうじ茶、緑茶、ウーロン茶など、砂糖の入っていないお茶類: 血糖値への影響がなく、水分補給に最適です。緑茶やウーロン茶にはカテキンが含まれ、血糖値やコレステロールへの効果が研究されています。
    • ブラックコーヒー: 砂糖やミルクなしであれば、血糖値への影響は小さいです。ただし、飲みすぎはカフェインの摂りすぎにつながる可能性があるので注意が必要です。
    • 無糖炭酸水: 甘いものが飲みたいときの代替になります。
  • おやつ:
    • 無糖ヨーグルト: タンパク質が摂れ、乳酸菌による整腸作用も期待できます。フルーツやはちみつなどを加える場合は量に注意が必要です。
    • ナッツ類(素焼き): 不飽和脂肪酸や食物繊維、ミネラルが豊富ですが、カロリーが高いので少量(一掴み程度)にする。
    • チーズ(プロセスチーズなど): タンパク質と脂質が主で、糖質は少ないです。
    • 果物(適量): ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富ですが、果糖が含まれるため摂りすぎは禁物です。血糖値への影響は種類や量によって異なります。特に、ベリー類(イチゴ、ブルーベリーなど)や柑橘類は比較的GI値が低いとされています。一度にたくさん食べるのではなく、1日の摂取量を決めて食後のデザートや間食として適量を楽しむのがおすすめです。
    • 高カカオチョコレート(カカオ70%以上): 糖質が比較的少なく、カカオポリフェノールが豊富ですが、脂質も多いので少量にする。
    • あたりめ、するめ: 糖質がほとんどなく、タンパク質が摂れます。ただし、塩分が多いものもあるので注意が必要です。

注意点:

  • 「血糖値を下げる」と謳われている特定保健用食品や健康食品については、製品によって効果や適切性が異なるため、利用前に主治医や管理栄養士に相談することをおすすめします。

糖尿病で「ダメなもの」「注意すべきもの」ランキング

糖尿病の食事療法において、「絶対ダメ」という食品は少ないですが、血糖値を急激に上昇させたり、合併症のリスクを高めたりする可能性のある食品には注意が必要です。ここでは、特に気をつけたい食品をいくつかご紹介します。

血糖値を急上昇させる糖質の多い食品

食後の血糖値を大きく左右するのが、炭水化物に含まれる糖質です。特に、消化吸収が早く、すぐにブドウ糖になる食品は血糖値を急上昇させやすいため、注意が必要です。

  1. 砂糖・果糖ぶどう糖液糖などを多く含む食品: 清涼飲料水、ジュース、加糖ヨーグルト、菓子パン、ケーキ、チョコレート、キャンディー、アイスクリームなど。これらの食品は「砂糖の塊」のようなもので、吸収が非常に早く、血糖値を急激に上げます。日常的に摂取していると、血糖コントロールが困難になります。
  2. 精製された穀物製品: 白米(特に炊き立て)、食パン、うどん、パスタ(特に茹で過ぎたもの)など。未精製のものに比べて食物繊維が少なく、消化吸収が早いため、血糖値が上がりやすい傾向があります。食べる量や組み合わせる食品(食物繊維を一緒に摂るなど)を工夫することが重要です。
  3. 芋類(特にじゃがいも)、かぼちゃ、とうもろこし: これらは野菜に分類されますが、比較的糖質が多く、血糖値を上げやすい食品です。食べる量に注意し、主食の一部として捉えるようにすると良いでしょう。フライドポテトやポテトチップスは、糖質に加えて脂質も多いため、さらに血糖値に影響しやすくなります。
  4. ドライフルーツ、缶詰のシロップ漬けフルーツ: 生のフルーツに比べて水分が少なく、糖分が凝縮されています。少量でも多くの糖質を摂取することになるため、注意が必要です。缶詰のフルーツは、シロップに大量の砂糖が含まれています。

脂質・塩分の摂りすぎに注意が必要な食品

血糖コントロールだけでなく、高血圧や脂質異常症といった合併症を予防・改善するためには、脂質や塩分の摂取量も管理が必要です。

  1. 揚げ物、フライドポテト、ドーナツなどの高脂肪食: 脂質は血糖値への直接的な影響は少ないですが、エネルギー量が非常に高く、摂りすぎは肥満を招きます。また、揚げ物に使用される油の種類によっては、悪玉コレステロールを増やす可能性もあります。脂質は消化に時間がかかるため、食後数時間経ってから血糖値が上昇するという「遅延型血糖上昇」を引き起こすこともあります。
  2. 肉の脂身、加工肉(ソーセージ、ベーコン)、バター、生クリームなど: これらに含まれる飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化を進行させるリスクがあります。肉類は赤身を選び、加工肉は控えめにすることが望ましいです。
  3. ラーメン、うどん、そばなどの汁物(つゆ)、漬物、梅干し、佃煮、加工食品(練り物、干物)、スナック菓子: これらの食品は塩分が多く含まれています。塩分の摂りすぎは血圧を上げ、心血管疾患のリスクを高めます。汁物は全部飲まない、漬物や加工食品は控えめにするなど、工夫が必要です。
  4. マヨネーズ、ドレッシング、洋風ソース: 脂質や塩分が多く含まれていることがあります。使用量に注意したり、ノンオイルドレッシングを選んだり、手作りのソースを工夫したりすると良いでしょう。

避けたい飲み物・お菓子の具体例

日常的に摂取しやすい飲み物やおやつは、知らず知らずのうちに血糖値に悪影響を与えていることがあります。特に以下のものは避けるか、極力控えめにしましょう。

  • 清涼飲料水全般: コーラ、サイダー、スポーツドリンク、ジュースなど、砂糖や果糖ぶどう糖液糖が多く含まれており、血糖値を急激に上げます。ゼロカロリー表示のものでも、人工甘味料が食欲を増進させたり、腸内環境に影響を与えたりする可能性が指摘されており、過剰な摂取は避けた方が無難です。
  • 加糖コーヒー、加糖紅茶: コンビニやカフェで売られている甘いコーヒーや紅茶も、大量の砂糖が含まれています。自宅で飲む場合も、砂糖の量に注意が必要です。
  • 菓子パン、ケーキ、和菓子: 多くの砂糖や脂質が含まれており、少量でも血糖値に大きな影響を与えます。
  • スナック菓子: ポテトチップスなど、糖質と脂質、塩分が組み合わさっており、少量でもカロリーが高く、食べ始めると止まらなくなりがちです。
  • ドライフルーツ、砂糖漬けの果物: 前述の通り、糖分が凝縮されています。

これらの食品を完全に断つことが難しい場合でも、頻度を減らしたり、量を極力少なくしたりする意識が大切です。例えば、清涼飲料水を水やお茶に置き換える、おやつを食べるなら週に数回に限定し、量を決めてナッツや無糖ヨーグルトを選ぶなど、少しずつでも良いので習慣を変えていきましょう。

アルコールの影響と注意点

アルコール自体は血糖値を直接上げる作用は小さいですが、注意すべき点がいくつかあります。

  • 低血糖のリスク: 特に、インスリン注射や血糖降下薬を使用している方が空腹時にお酒を飲むと、肝臓での糖新生(血糖を作る働き)が抑えられ、低血糖を起こす可能性があります。お酒を飲む際は、必ず食事と一緒に摂るようにしましょう。
  • 高カロリー: アルコールは種類によってカロリーが高く、一緒に食べるおつまみも高カロリー・高脂肪なものが多いため、結果的にエネルギー過多になり、血糖コントロールを悪化させる可能性があります。
  • 食欲増進作用: アルコールには食欲を増進させる効果があり、ついつい食べ過ぎてしまうことがあります。
  • 肝臓への負担: アルコールの分解は肝臓で行われます。糖尿病患者さんは脂肪肝を合併していることも多く、アルコールはさらに肝臓に負担をかける可能性があります。
  • 血糖コントロールの乱れ: 飲みすぎは、睡眠不足や生活リズムの乱れにつながり、結果的に血糖コントロールを不安定にさせることがあります。

アルコール摂取は、主治医に相談の上、許可された場合のみ適量を守って楽しむようにしましょう。一般的に、日本酒なら1合、ビールなら中瓶1本、焼酎なら0.5合程度が目安とされていますが、個人差が大きいため、必ず医師の指示に従ってください。また、糖質の多いビールや日本酒、カクテルより、糖質の少ない焼酎やウイスキーなどを選ぶ方が血糖値への影響は少ない傾向があります。ただし、どのような種類のお酒でも、飲みすぎは禁物です。

糖尿病向け おすすめ献立・簡単レシピ例

糖尿病の食事療法は、特別な食材や難しい調理法が必要なわけではありません。日々の食事を少し工夫するだけで、栄養バランスが整い、血糖コントロールに役立つ献立を作ることができます。ここでは、具体的な献立例や簡単レシピのアイデアをご紹介します。

1週間の献立例

これはあくまで一例です。ご自身の必要エネルギー量や好み、ライフスタイルに合わせて調整してください。主食の量はご自身の指示単位に合わせて調整が必要です。

曜日 朝食 昼食 夕食 間食(必要な場合)
月曜日 雑穀米ごはん、味噌汁(具沢山)、納豆、卵焼き 全粒粉サンドイッチ(ツナ野菜)、無糖ヨーグルト 鶏むね肉のソテー(きのこソース)、野菜たっぷり副菜2種、雑穀米ごはん、豆腐とわかめの味噌汁 素焼きアーモンド(一掴み)
火曜日 全粒粉パン、無糖ヨーグルト、ゆで卵、サラダ 鶏肉と野菜のトマト煮込み(パスタ少量orなし)、海藻サラダ 鮭の塩焼き、切り干し大根の煮物、ほうれん草のごま和え、玄米ごはん、きのこのお吸い物 無糖ヨーグルト
水曜日 玄米ごはん、野菜と豆腐の味噌汁、焼き魚(少量)、きんぴら 豚ひれ肉と野菜のソテー(バルサミコ風味)、ミニサラダ ぶりの照り焼き、ひじきの煮物、きゅうりとわかめの酢の物、玄米ごはん、野菜スープ チーズ(プロセス)
木曜日 雑穀米お粥(鶏ささみと野菜)、梅干し 大麦入りおにぎり(鮭)、具沢山豚汁 鶏むね肉と野菜の黒酢炒め、冷奴、おひたし、雑穀米ごはん、きのこの味噌汁 ゆで卵
金曜日 全粒粉パン、スクランブルエッグ、アボカドとトマトのサラダ、無糖ヨーグルト 鯖の味噌煮、野菜の和え物、玄米ごはん 牛もも肉のステーキ(少量)、焼き野菜、マカロニサラダ(マヨ控えめ)、玄米ごはん、コンソメスープ イチゴ(数粒)
土曜日 雑穀米ごはん、具沢山味噌汁、納豆、温泉卵 外食ランチ(メニュー選びに注意)or コンビニ食 鶏むね肉の唐揚げ(衣薄め・揚げ焼き)、たっぷり千切りキャベツ、きのこのソテー、玄米ごはん、わかめスープ 無糖ヨーグルト+ブルーベリー
日曜日 全粒粉パン、無糖ヨーグルト、フルーツ(少量)、ハムと野菜 手作り蕎麦(きのこ・海藻たっぷり)、薬味 豚ヒレ肉の生姜焼き、きんぴらごぼう、ほうれん草のおひたし、玄米ごはん、きのこの味噌汁 素焼きカシューナッツ(一掴み)

栄養バランスの良い朝食レシピ

朝食は1日の始まりであり、血糖コントロールにおいて非常に重要です。抜かずに、主食、主菜、副菜を揃えることを意識しましょう。

例:具沢山味噌汁定食

  • 主食: 玄米ごはん または 雑穀米ごはん(適量)
  • 主菜: 納豆、卵焼き、または焼き魚少量
  • 副菜+汁物: 豆腐、わかめ、きのこ、根菜、葉物野菜などをたっぷり入れた具沢山味噌汁
  • もう一品(あれば): ほうれん草のごま和え、きんぴらごぼうなど、前日の夕食の残りでもOK。

ポイント: 具沢山味噌汁は、多くの種類の野菜から食物繊維やビタミン・ミネラルを摂ることができます。

手軽に作れる昼食レシピ

仕事や外出で忙しい場合でも、手軽に栄養バランスの良い昼食を摂る工夫が大切です。

例:大麦入りおにぎり&具沢山スープジャー

  • 主食: 大麦を混ぜて炊いたご飯でおにぎりを作る。具材は鮭や昆布、梅干しなど。
  • 汁物・副菜: スープジャーに、鶏ささみ、きのこ、人参、玉ねぎ、キャベツなど、冷蔵庫にある野菜を小さく切って入れ、コンソメや味噌で味付け。熱湯を注いで蓋をすれば、お昼には美味しく仕上がっています。

ポイント: スープジャーを活用すれば、温かい汁物と野菜を簡単に持ち運べます。おにぎりに大麦を入れることで、手軽に食物繊維を増やせます。

満足感のある夕食レシピ

夕食は1日の最後の食事であり、量や内容が寝ている間の血糖値や翌朝の血糖値に影響します。主食は控えめにし、野菜やタンパク質をしっかり摂ることで、満足感を得やすくなります。

例:鶏むね肉とたっぷりきのこのソテー バルサミコソース

  • 材料: 鶏むね肉、数種類のきのこ(しめじ、エリンギ、まいたけなど)、玉ねぎ、ピーマン、オリーブオイル、バルサミコ酢、醤油、塩、胡椒
  • 作り方:
    • 1. 鶏むね肉は一口大に切り、塩、胡椒を振る。
    • 2. きのこ、玉ねぎ、ピーマンは適当な大きさに切る。
    • 3. フライパンにオリーブオイルを熱し、鶏むね肉を両面焼く。
    • 4. きのこ、玉ねぎ、ピーマンを加えて炒める。
    • 5. 全体に火が通ったら、バルサミコ酢と醤油を加えて絡める。
  • 副菜: 冷奴、たたききゅうり、もずく酢など、手軽で糖質が少ないものを加える。
  • 主食: 玄米ごはん または 雑穀米ごはん(少量)

ポイント: 鶏むね肉は高タンパク・低脂質で、きのこは食物繊維が豊富です。バルサミコ酢を使うことで、少量でも風味豊かに仕上がります。

外食・コンビニ食での工夫

外食やコンビニ食でも、選び方や食べ方を工夫すれば血糖コントロールへの影響を最小限に抑えることができます。

  • 外食:
    • 定食を選ぶ: ご飯、主菜、副菜、汁物とバランスが取りやすいです。
    • 麺類より定食: 麺類は炭水化物に偏りがちで、つゆに塩分が多いです。
    • 野菜をプラス: 追加でサラダや野菜の小鉢を頼む。
    • ベジタブルファースト: 提供されたらまず野菜から食べる。
    • 汁物は具だけ or 薄めて飲む: ラーメンなどの汁は塩分・糖分が多いです。
    • 揚げ物は避ける: 揚げ物より、焼き物、煮物、蒸し物を選ぶ。
    • ご飯の量を調整: 大盛りにせず、可能であれば少なめにしてもらう。
  • コンビニ食:
    • おにぎり: 具材は鮭、昆布、梅干しなどがおすすめ。白米だけでなく、もち麦や玄米入りのおにぎりを選ぶ。
    • サンドイッチ・パン: 全粒粉パンのサンドイッチを選び、具材は野菜やタンパク質が多いものを選ぶ。菓子パンは避ける。
    • パスタ・お弁当: 和風パスタや、野菜やきのこが多いお弁当を選ぶ。揚げ物が多いものや、丼物、カレーライスなどは糖質・脂質が多くなりがちなので注意。
    • サラダ: チキンや卵などタンパク質も入っているサラダを選び、ノンオイルドレッシングまたは少量使用。
    • スープ・味噌汁: 具沢山のものを選ぶ。
    • タンパク質: サラダチキン、ゆで卵、温泉卵、冷奴、納豆巻きなどを追加。
    • 飲み物: 水、無糖茶、ブラックコーヒー、無糖炭酸水。
    • おやつ: 無糖ヨーグルト、チーズ、素焼きナッツ少量、あたりめなど。

外食・コンビニ食の際は、栄養成分表示を確認できる場合はチェックする習慣をつけると良いでしょう。

糖尿病の食事で合併症を予防する

糖尿病の食事療法は、血糖値のコントロールだけでなく、高血圧や脂質異常症といった糖尿病に合併しやすい病気を予防・改善するためにも非常に重要です。これらの病気も血管にダメージを与えるため、血糖管理と合わせて総合的に対策することが、将来的な心筋梗塞や脳卒中、腎臓病などの重篤な合併症を防ぐ鍵となります。

高血圧や脂質異常症も考慮した食事

高血圧や脂質異常症を合併している場合、糖尿病の食事療法に加えて以下の点に特に注意が必要です。

  • 塩分制限: 高血圧の予防・改善に最も重要です。一日の塩分摂取量を6g未満に抑えることを目標とします。
    • 加工食品(ハム、ソーセージ、練り物、漬物、干物など)やインスタント食品、外食、ラーメンなどの汁物は控える。
    • 出汁や香味野菜(生姜、ニンニク、ネギ)、酢、レモン汁、スパイスなどを活用して減塩でも美味しくする工夫をする。
    • 醤油や味噌などの調味料は「かける」より「つける」「和える」などして使用量を減らす。
  • 脂質の質と量: 脂質異常症の予防・改善に重要です。
    • 肉の脂身、バター、ラード、生クリームなどに多い飽和脂肪酸や、揚げ物、加工食品に多いトランス脂肪酸の摂取を控える。
    • 魚(特に青魚)、植物油(オリーブオイル、菜種油など)、アボカド、ナッツ類などに多い不飽和脂肪酸を適量摂るようにする。
    • コレステロールを多く含む食品(卵、魚卵、内臓など)は、過剰摂取にならないよう適量にする。ただし、卵は一日1個程度であれば問題ないことが多いです。
  • 食物繊維の摂取: 食物繊維は、糖の吸収を穏やかにするだけでなく、コレステロールの吸収を妨げたり、ナトリウムを排出したりする働きもあり、血糖、脂質、血圧のすべてに良い影響を与えます。野菜、海藻、きのこ、豆類、全粒穀物を積極的に摂りましょう。

腎臓病予防のための食事管理

糖尿病は、腎臓の血管にもダメージを与え、糖尿病性腎症を引き起こすことがあります。腎臓病が進行すると、食事管理がさらに重要になります。腎臓の機能が低下している場合は、以下の点に注意が必要です。

  • タンパク質制限: 腎臓はタンパク質の分解産物を排泄する役割を担っています。腎機能が低下すると、これらの排泄がうまくいかなくなり体に溜まってしまうため、タンパク質の摂取量を制限することがあります。ただし、制限しすぎると栄養不足になるため、医師や管理栄養士の指示に基づき、適切な量を守ることが重要です。魚、肉、卵、大豆製品、乳製品などの主菜となる食品の量を調整します。
  • 塩分制限: 腎臓の機能が低下すると、体内の塩分をうまく排泄できなくなり、むくみや血圧上昇につながります。高血圧予防のためにも、厳格な塩分制限が必要になることが多いです。
  • カリウム制限: 腎臓はカリウムの排泄も行っています。腎機能が低下すると高カリウム血症になりやすいため、カリウムを多く含む食品(生野菜、果物、海藻、芋類、豆類など)の摂取を制限したり、調理法(茹でこぼすなど)を工夫したりすることがあります。
  • リン制限: リンも腎臓で排泄されます。加工食品、乳製品、種実類などにリンが多く含まれているため、摂取を制限することがあります。
  • 水分・エネルギー量: 病状によって、水分の摂取量やエネルギー量も調整が必要になる場合があります。

腎臓病を合併している場合の食事療法は、病状や進行度によって内容が大きく異なります。必ず主治医や腎臓病に詳しい管理栄養士から個別の指導を受けてください。

糖尿病の食事に関するよくある質問(FAQ)

糖尿病の食事については、さまざまな疑問や誤解があるかもしれません。ここでは、よくある質問にお答えします。

血糖値を速攻で下げる食べ物は?

血糖値を「速攻で」劇的に下げる特定の食べ物はありません。食事療法は、日々の食習慣の改善を通して、食後の血糖値の急激な上昇を抑え、一日を通して血糖値を安定させることを目的としています。

ただし、食事の際に食物繊維が豊富な野菜や海藻類から先に食べる(ベジタブルファースト)と、糖の吸収が穏やかになり、食後の血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。これは「血糖値を下げる」というよりは「血糖値の上昇を緩やかにする」効果です。

もし血糖値が非常に高い状態が続いている場合は、食事だけでなく、薬物療法や運動療法と組み合わせて治療を行う必要があります。自己判断で特定の食品に頼るのではなく、医師や管理栄養士に相談し、適切な治療計画を立てることが最も重要です。

血糖値を下げるフルーツは?

フルーツにはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれていますが、果糖という糖分も含まれているため、食べすぎると血糖値は上昇します。血糖値を「下げる」特定のフルーツというよりは、比較的血糖値への影響が穏やかなフルーツや、食べる量に注意すべきフルーツがあります。

一般的に、食物繊維が多いベリー類(イチゴ、ブルーベリー、ラズベリーなど)や、柑橘類(みかん、オレンジ、グレープフルーツなど)は、他のフルーツに比べてGI値が比較的低い傾向があります。しかし、これらも量を守ることが大前提です。バナナ、ぶどう、柿、ドライフルーツ、缶詰のシロップ漬けなどは糖分が多く、血糖値が上がりやすいので、特に量に注意が必要です。

フルーツは体に良い栄養素も多いですが、果糖による血糖値への影響を考慮し、一日の摂取量を決め、食後のデザートとして少量楽しむのがおすすめです。主治医や管理栄養士から、ご自身の病状や必要エネルギー量に合わせた適切なフルーツの量について指導を受けてください。

血糖値を下げる食べ物のランキングは?

血糖値を「下げる」食べ物というよりは、「血糖値の上昇を抑える」「血糖コントロールを助ける」食品として考えるのが適切です。特定のランキングがあるわけではありませんが、血糖コントロールに役立つ栄養素(食物繊維、良質な脂質、特定のビタミン・ミネラルなど)を豊富に含む食品は以下のようなものです。

  1. 食物繊維が豊富な食品: 野菜、海藻、きのこ、こんにゃく、豆類、玄米、大麦、全粒粉製品など。食後の血糖値上昇を穏やかにし、満腹感を与えます。
  2. 良質なタンパク質を含む食品: 魚(特に青魚)、鶏むね肉、大豆・大豆製品など。血糖値への直接的な影響が少なく、満腹感を持続させます。
  3. 良質な脂質を含む食品: オリーブオイル、アボカド、ナッツ類(素焼き)など。動脈硬化予防に役立ちます。

これらの食品をバランス良く組み合わせ、食事全体の糖質量、脂質量、塩分量を適切に管理することが、血糖コントロールにとっては最も重要です。特定の食品に偏るのではなく、多様な食品から必要な栄養素を摂ることを心がけましょう。

糖尿病でもお米やパンは食べられる?

はい、糖尿病でもお米やパンを食べることは可能です。ただし、量と種類、食べ方に注意が必要です。

お米やパンは炭水化物の主要な供給源であり、血糖値に大きく影響します。重要なのは、「全く食べない」ことではなく、「適量を、より良い形で食べる」ことです。

  • 量: 医師や管理栄養士から指示された一日あたりの主食の単位数(量)を守って摂取します。食品交換表などを参考に、ご自身の適正な量を把握しましょう。
  • 種類: 白米より玄米や雑穀米、食パンより全粒粉パンやライ麦パンなど、食物繊維が豊富でGI値が比較的低いものを選ぶのがおすすめです。
  • 食べ方:
    • 野菜や海藻、きのこなど、食物繊維が多い食品を最初に食べてから主食を食べる(ベジタブルファースト)。
    • 主食だけを単独で食べるのではなく、主菜(タンパク質)や副菜(野菜など)と一緒にバランス良く食べる。
    • ゆっくりよく噛んで食べる。
    • 温かいご飯より、少し冷ましたご飯の方がGI値が低いという研究もあります。

適切に管理すれば、お米やパンも糖尿病の食事の一部として楽しむことができます。

食事療法は一生続けなければいけない?

糖尿病の食事療法は、基本的に継続していくことが推奨されます。なぜなら、糖尿病は慢性的な病気であり、血糖値が高い状態が続くと合併症のリスクが高まるからです。しかし、「一生厳しい制限を続けなければならない」というわけではありません。

食事療法は、病気と付き合いながら健康的に生活するための食習慣を身につけることです。血糖コントロールが安定し、病状が改善すれば、食事内容の選択肢が広がったり、ある程度の柔軟性が持てたりすることもあります。重要なのは、ご自身の体の状態を理解し、それに合った食生活を送ることです。

もし、食事療法にストレスを感じたり、続けるのが難しいと感じたりする場合は、一人で抱え込まずに主治医や管理栄養士に相談してください。より実践しやすい方法や、個別の状況に合わせたアドバイスを受けることができます。完璧を目指すのではなく、できることから少しずつ取り入れ、継続可能な形で健康的な食習慣を続けることが大切です。

糖尿病の食事管理は専門家へ相談を

糖尿病の食事療法は、ご自身の健康状態やライフスタイルに合わせて行うことが重要です。本記事で紹介した情報は一般的なものあり、すべての方に当てはまるわけではありません。誤った情報や自己判断による食事療法は、かえって病状を悪化させたり、栄養バランスを崩したりする可能性があります。

  • ご自身の病状や必要なエネルギー量を把握したい
  • 食品交換表の使い方や単位計算を詳しく知りたい
  • 具体的な献立やレシピについてアドバイスが欲しい
  • 外食やコンビニ食での具体的な選び方を知りたい
  • 合併症(高血圧、脂質異常症、腎臓病など)がある場合の食事について相談したい
  • 食事療法を継続するのが難しいと感じている

このような場合は、必ず主治医や管理栄養士に相談してください。専門家は、血液検査の結果や合併症の有無、普段の生活習慣などを考慮し、一人ひとりに最適な食事計画を提案してくれます。管理栄養士による栄養指導を受けることで、より実践的で効果的な食事療法を学ぶことができます。

糖尿病の食事管理は、病気と向き合う上で非常に強力な武器となります。適切に学び、実践することで、血糖値を安定させ、合併症を予防し、より質の高い生活を送ることが可能になります。諦めずに、専門家と共に、ご自身にとって最良の食生活を見つけていきましょう。

免責事項: 本記事は、糖尿病の食事療法に関する一般的な情報を提供することを目的としています。特定の治療法を推奨したり、医師の診断や助言に代わるものではありません。糖尿病の治療や食事療法については、必ず医師や管理栄養士にご相談ください。本記事の情報に基づいて行われた行為によって生じたいかなる結果についても、当方は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

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