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糖尿病神経障害は治る?治らない?改善の可能性と血糖コントロール

[2025.06.29]

糖尿病と診断された方、あるいは血糖値が高いと指摘されている方の中には、手足のしびれや痛み、あるいは立ちくらみ、胃もたれといった体調の変化を感じている方もいらっしゃるかもしれません。これらの症状は、糖尿病の代表的な合併症である糖尿病性神経障害のサインである可能性があります。

「一度なってしまった糖尿病性神経障害は、もう治らないのだろうか?」

このような疑問や不安をお持ちの方も少なくないでしょう。確かに、現在の医学では、一度進行してしまった神経の損傷を完全に修復し、「完治」させることは非常に難しいのが現状です。しかし、だからといって全てを諦める必要はありません。適切な治療と日々の努力によって、病気の進行を遅らせ、つらい症状を和らげ、生活の質を維持・向上させることは十分に可能です。

この記事では、「糖尿病性神経障害は治るのか?」という問いに対し、現在の医学的な視点から正直にお答えするとともに、なぜ治りにくいのか、どのような症状が現れるのか、そして現在行われている治療法や日々のケアの重要性について詳しく解説します。ご自身の症状や今後の見通しについて理解を深め、より前向きに病気と向き合うための一助となれば幸いです。そして、もし気になる症状があれば、遠慮なく医療機関にご相談ください。

結論から申し上げると、糖尿病性神経障害によって一度損傷してしまった神経を、完全に健康な状態に戻す(=完治させる)ことは、現在の医学をもってしても極めて困難です。特に、病気が長期間にわたり進行し、神経線維の広範囲な損傷や脱落が起こってしまった場合、その回復は期待できないことが多いです。

この事実は、神経障害に悩む方にとって残念に聞こえるかもしれません。しかし、これは決して治療が無意味であるということではありません。現在の糖尿病性神経障害の治療は、「これ以上、神経障害が悪化するのを防ぐ」こと、そして「今あるつらい症状を可能な限り軽減する」ことに重点が置かれています。

なぜ神経障害は治りにくいのか?神経細胞の損傷

神経細胞は、体の他の細胞に比べて再生能力が非常に低いという特徴があります。一度傷ついて機能が失われると、元の状態に回復させるのが難しい組織なのです。

糖尿病性神経障害が起こる主な原因は、高血糖が長期間続くことです。高血糖は様々なメカニズムで神経細胞にダメージを与えます。

1. 微小血管障害: 高血糖は全身の細い血管(微小血管)を傷つけ、血流を悪化させます。神経細胞に栄養や酸素を供給している血管も例外ではありません。血流が悪くなると神経細胞は栄養不足・酸素不足に陥り、正常に機能できなくなったり、最終的には死滅したりします。
2. 代謝異常: 高血糖の状態では、糖が神経細胞内で異常な代謝経路(ソルビトール経路など)に入りやすくなります。ここで生成される物質が神経細胞内に蓄積したり、神経の機能を障害するAGEs(終末糖化産物)が多く作られたりします。
3. 酸化ストレスと炎症: 高血糖は体内で活性酸素を増やし、神経細胞を「酸化」させて傷つけます。また、神経の周りで慢性的な炎症が起こることも、神経細胞の損傷を加速させます。

これらの要因が複合的に作用し、神経線維自体(軸索)や、それを覆うミエリン鞘といった神経の重要な構造が破壊されていきます。特に軸索の損傷が進むと、神経が信号を伝える能力が著しく低下し、感覚や運動機能が失われます。そして、このような神経の構造的な損傷は、現在の治療では容易に元に戻すことができないため、糖尿病性神経障害は治りにくい病気とされているのです。

糖尿病神経障害の治療目標は進行抑制と症状緩和

前述の通り、糖尿病性神経障害の治療における目標は「完治」ではなく、以下の二点にあります。

1. 進行の抑制: これ以上神経障害が悪化しないように、原因である高血糖を徹底的に管理します。これが最も根本的で重要な治療です。血糖値を良好な状態に保つことで、新たな神経の損傷を防ぎ、既存の神経障害の進行を遅らせることが期待できます。
2. 症状の緩和: 神経障害によって引き起こされる、しびれ、痛み、めまい、消化器症状など、患者さんにとってつらいと感じる症状を軽減します。これにより、患者さんの日常生活の質(QOL)を改善することを目指します。

これらの目標を達成するために、糖尿病の血糖コントロール、症状緩和のための薬物療法、そして適切な生活習慣の改善が治療の柱となります。病気の早期にこれらの治療を開始するほど、より良い結果が得られる可能性が高まります。

糖尿病神経障害の主な症状と進行

糖尿病性神経障害は、体の様々な部位の神経に影響を及ぼします。どの神経がどの程度障害されるかによって、現れる症状は異なります。最も一般的で、多くの方が最初に気づきやすいのは、手足の感覚に関わる末梢神経の障害です。

末梢神経障害の初期症状(しびれ・痛みなど)

糖尿病性神経障害の初期段階では、末梢神経、特に足の裏や指先に症状が現れることが一般的です。これは、神経線維の中で比較的長いものや、栄養を供給する血管が細いものが最初に影響を受けやすいためです。

初期症状として、以下のようなものがあります。

  • しびれ感: 足の指先や裏に、ジンジン、ピリピリ、チクチクといった電気的な感覚や、ムズムズするような感覚が現れます。
  • 痛み: 焼けるような痛み、ナイフで刺されるような鋭い痛み、締め付けられるような痛みなど、様々な痛みを伴うことがあります。
  • 異常感覚: 砂利の上を歩いているような、紙が一枚貼られているような、蟻がはっているようななど、表現しにくい不快な感覚です。
  • こむら返り: 特に夜間に、ふくらはぎなどの筋肉が突然激しくけいれんし、強い痛みを伴うことがあります。

これらの症状は、安静時、特に夜間や睡眠中に強くなる傾向があります。最初は軽かったり、一時的だったりするため、単なる疲れかな?と思って見過ごしてしまう方もいますが、これらは神経がダメージを受け始めているサインかもしれません。足の先から始まり、徐々に膝の方へ、あるいは手の先にも同じような症状が現れる「靴下型・手袋型」と呼ばれる特徴的な分布を示すことが多いです。

神経障害の進行による症状の変化(感覚鈍麻・自律神経障害など)

神経障害が進行すると、症状はさらに多様化し、体の他の部分にも影響が及び始めます。

感覚神経障害の進行:
初期のしびれや痛み(陽性症状)に加え、あるいはそれに代わって、感覚が鈍くなる「陰性症状」が顕著になります。

  • 感覚鈍麻: 熱さ、冷たさ、痛み、触られている感覚などが分かりにくくなります。特に足の裏の感覚が低下すると、小さな傷や火傷に気づきにくくなり、後述する足病変のリスクが急激に高まります。
  • 振動覚・位置覚の低下: 足の裏の振動や、足の指が今どのような方向を向いているのかといった感覚が鈍くなります。これにより、歩行時や立ち姿勢でのバランスが悪くなり、転倒しやすくなることがあります。

運動神経障害:
頻度は感覚神経障害より低いですが、運動神経が障害されると、手足の筋力が低下したり、指先の細かい動きが難しくなったりすることがあります。

自律神経障害:
糖尿病性神経障害は、内臓の働きや血圧、体温、発汗などを調節している自律神経にも大きな影響を与えます。自律神経障害は、以下のような非常に多様な症状を引き起こし、全身に影響を及ぼします。

  • 循環器系: 立ち上がったときにめまいや立ちくらみが起こる(起立性低血圧)、安静にしていても脈が速い(安静時頻脈)、失神、糖尿病があるのに心筋梗塞の痛みが分かりにくい(無痛性心筋梗塞)など。
  • 消化器系: 食道の動きが悪くなる、胃の働きが鈍くなる(胃不全麻痺:食後のもたれ、吐き気、嘔吐、早期満腹感)、便秘と下痢を繰り返す、夜間下痢など。
  • 泌尿器・生殖器系: 膀胱の収縮力が弱まって尿が出しにくくなる(神経因性膀胱)、残尿が増える、頻尿、尿失禁、男性の勃起不全(ED)、射精障害、女性の性交痛や感度低下など。
  • 発汗異常: 足や下半身で汗が出にくくなる一方で、顔や上半身で異常に汗をかく代償性発汗。体温調節が難しくなることがあります。
  • 低血糖無自覚: 通常、血糖値が下がりすぎると動悸や冷や汗などの警告症状が出ますが、自律神経障害があるとこれらの症状が出にくくなり、気づかないうちに重症の低血糖に陥る危険性があります。

このように、糖尿病性神経障害は進行するにつれて、単なる手足の症状にとどまらず、全身の様々な機能に影響を及ぼし、生活の質を著しく低下させるだけでなく、重篤な合併症や生命予後にも関わる可能性があります。

陽性症状と陰性症状について

末梢神経障害で現れる症状は、「陽性症状(Positive Symptoms)」「陰性症状(Negative Symptoms)」に分類されることがあります。

  • 陽性症状: 神経が異常な興奮や信号を発することによって起こる症状です。
    例:しびれ(ピリピリ、ジンジン)、痛み(焼けるような、電気が走るような)、異常感覚(蟻がはうような)
    神経が過敏になっている状態と言え、病気の比較的早期に現れやすい傾向があります。
  • 陰性症状: 神経の機能が低下したり、完全に失われたりすることによって起こる症状です。
    例:感覚鈍麻(触覚、痛覚、温度覚などが分かりにくくなる)、筋力低下、反射の低下または消失
    神経が本来の役割(感覚を伝える、筋肉を動かす、反射を起こす)を果たせなくなっている状態です。病気が進行すると、陽性症状に加えて、あるいは陽性症状が軽減する代わりに陰性症状が目立つようになることがあります。

特に注意が必要なのは、陰性症状である感覚鈍麻です。痛みやしびれといった陽性症状はつらいので患者さん自身が気づきやすいですが、感覚が鈍くなる陰性症状は、自分では気づきにくく、知らず知らずのうちに重篤な足の合併症(傷、潰瘍など)につながる危険性が高まります。

神経障害が進行した場合のリスク(足病変・切断など)

糖尿病性神経障害が進行し、特に足の感覚が高度に障害された場合に最も恐れられるのは、糖尿病性足病変と呼ばれる合併症です。これは、糖尿病患者さんの下肢切断の最大の原因となります。

感覚が鈍くなっていると、足にできた小さな傷、靴擦れ、やけどなどに患者さん自身が気づきにくくなります。また、神経障害に加えて糖尿病による血行不良や免疫機能の低下も重なると、一度できた傷が治りにくく、感染を起こしやすくなります。

傷が感染し、悪化すると、皮膚の浅い潰瘍から、骨にまで及ぶ深い潰瘍へと進行します。さらに感染が広がると、組織が死んでしまう壊疽(えそ)に至ることがあります。壊疽が進んでしまうと、感染源を取り除くために、足の一部や全体を切断せざるを得なくなる場合(下肢切断)があります。

糖尿病性足病変の進行例 危険度 起こりうること
1. 感覚鈍麻があるが傷はない 注意 傷に気づきにくくなっている状態。日常的な足のチェックとケアが必須。
2. 小さな傷や靴擦れに気づかない 高い 放置すると悪化しやすい。感染のリスク。
3. 潰瘍ができる 非常に高い 感染が起こりやすく、深部に及ぶと治癒困難になることも。血行不良も伴うとさらに悪化しやすい。
4. 感染が広がり、骨髄炎や膿瘍となる 非常に高い 全身に影響が及ぶ可能性。入院治療が必要となることが多い。
5. 壊疽(組織の壊死) 最高 神経障害だけでなく血行不良も高度に進んでいることが多い。組織の回復が不可能。感染制御のため、足の一部または全体の切断が必要となる可能性が高い。

下肢切断は、患者さんの自立した生活を著しく困難にし、QOLを大きく低下させるだけでなく、生命予後にも悪影響を及ぼすことが知られています。

また、前述のように、自律神経障害が進行すると、心血管系の異常(無痛性心筋梗塞など)や、低血糖無自覚による重症低血糖など、直接的に生命に関わるリスクも高まります。

これらの重篤な合併症を避けるためには、糖尿病性神経障害の存在に早期に気づき、徹底した血糖コントロールと適切な治療、そして日々の慎重なケアを続けることが何よりも重要です。

糖尿病神経障害の治療法

糖尿病性神経障害の治療は、完治を目指すのではなく、病気の進行を可能な限り遅らせ、現在あるつらい症状を和らげることを目的とします。治療は、原因療法である血糖コントロールと、症状に対する対症療法を組み合わせることで行われます。

治療の基本となる血糖コントロール

糖尿病性神経障害の進行を食い止める上で、最も根本的かつ重要な治療は血糖値を良好な状態に保つことです。高血糖そのものが神経にダメージを与える主要な原因であるため、血糖コントロールを改善することが、神経障害の新たな発生を予防したり、既存の神経障害の進行を遅らせたりするための最も効果的な方法です。

血糖コントロールの目標は、個々の患者さんの年齢、糖尿病の罹病期間、合併症の程度、併存疾患、生活状況などを考慮して設定されますが、一般的にはHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)の値を7.0%未満に維持することが一つの目安とされています。ただし、高齢の方や重症の低血糖を起こしやすい方などでは、より緩やかな目標値(例えば8.0%未満)が設定されることもあります。自身の目標HbA1c値については、必ず主治医とよく相談して決定し、その目標達成に向けて努力することが重要です。

良好な血糖コントロールは、神経だけでなく、糖尿病の他の合併症である網膜症や腎症といった微小血管合併症の進行予防にもつながります。

食事療法・運動療法の重要性

血糖コントロールの基本中の基本は、食事療法と運動療法です。これらは糖尿病治療の土台であり、薬物療法を行う場合でも、必ず並行して行うべきものです。

  • 食事療法:
    適正なエネルギー摂取: 医師や管理栄養士と相談し、ご自身の年齢、性別、活動量に見合った適切な一日の摂取カロリーを設定します。
    バランスの取れた食事: 炭水化物、たんぱく質、脂質をバランス良く摂取し、特定の栄養素に偏らないようにします。特に、血糖値を急激に上げる単純糖質(砂糖など)や、動脈硬化を促進する飽和脂肪酸やコレステロールの多い食事は控えめにします。
    食物繊維の積極的な摂取: 野菜、きのこ、海藻類、豆類などを積極的に摂ることで、食後の血糖値の上昇を緩やかにし、満腹感を得やすくなります。
    規則正しい食事: 毎日ほぼ同じ時間に食事を摂り、欠食やまとめ食いを避けます。間食や夜遅い食事は、血糖コントロールを乱す原因となるため、できるだけ避けることが望ましいです。
    食べ方: ゆっくりよく噛んで食べることで、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。
  • 運動療法:
    種類: ウォーキング、軽いジョギング、水泳、自転車などの有酸素運動を中心に、筋肉量を維持・増加させるための軽い筋力トレーニング(レジスタンス運動)も組み合わせると効果的です。
    頻度・時間: 可能であれば毎日、あるいは週に3~5回、合計で週に150分以上の運動を行うことが推奨されています。一度に長時間行うよりも、毎日少しずつ継続する方が効果的です。
    タイミング: 食後1~2時間後に運動すると、食後高血糖を改善するのに効果的です。
    注意点: 運動は始める前に必ず医師に相談し、安全に行える範囲で実施することが大切です。特に足に神経障害や血行不良がある場合は、傷ができやすい、治りにくいといったリスクがあるため、足に負担のかかりにくい運動(水泳や椅子に座ってできる運動など)を選んだり、適切な靴を履いたりするなど、十分な注意が必要です。運動中の低血糖にも注意が必要です。

食事療法と運動療法を継続することで、インスリンの効きが改善され、血糖値を安定させることができます。これは、神経へのさらなるダメージを防ぐ上で最も根本的な治療となります。

薬物療法による血糖管理

食事療法や運動療法だけでは血糖コントロールが目標値に達しない場合、薬物療法が開始または強化されます。糖尿病の薬には、作用機序の異なる様々な種類があります。

  • 経口血糖降下薬:
    ビグアナイド薬(例:メトホルミン): 肝臓での糖新生を抑え、筋肉などでの糖利用を促進することで血糖値を下げます。糖尿病治療の中心となる薬剤の一つです。
    スルホニル尿素薬(SU薬): 膵臓からのインスリン分泌を促進します。効果が高い一方で、低血糖を起こしやすいという側面もあります。
    速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬): SU薬と同様にインスリン分泌を促進しますが、作用時間が短く、食後の血糖上昇を抑えるのに特化しています。
    チアゾリジン薬: 筋肉や脂肪細胞でのインスリンの働きを良くし(インスリン抵抗性を改善)、糖の利用を促進します。
    α-グルコシダーゼ阻害薬: 炭水化物の消化・吸収を遅らせることで、食後の急激な血糖値上昇を抑えます。
    DPP-4阻害薬: インクレチンというホルモンの分解を抑え、インスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑えることで血糖値を下げます。低血糖を起こしにくい薬剤です。
    SGLT2阻害薬: 腎臓で糖が再吸収されるのを抑え、尿中に糖を排出することで血糖値を下げます。血糖降下作用に加え、体重減少効果や心血管病・腎臓病の抑制効果も期待されています。
  • 注射薬:
    GLP-1受容体作動薬(例:リラグルチド、セマグルチドなど): インクレチンと同様の作用を持ち、インスリン分泌促進、グルカゴン分泌抑制、胃の動きを遅くする作用などがあります。血糖降下作用に加え、食欲抑制による体重減少効果も期待されます。一部の薬剤は心血管イベント抑制効果も報告されています。
    GIP/GLP-1受容体作動薬(例:チルゼパチド): GIPとGLP-1の両方の受容体に作用する薬剤で、より強力な血糖降下作用と体重減少効果が期待されています。
    インスリン療法: 膵臓からのインスリン分泌能力が著しく低下している場合や、他の薬剤では血糖コントロールが不十分な場合に行われます。様々な種類のインスリン製剤があり、患者さんの状態に合わせて使い分けられます。

これらの薬物療法によって血糖値を目標範囲内に維持することが、神経障害の進行を抑える上で非常に重要です。どの薬剤を選択するかは、患者さんの血糖値、HbA1c、インスリン分泌能力、合併症、年齢、腎機能、併存疾患、薬剤の副作用、費用などを総合的に考慮して、医師が決定します。

症状緩和のための薬物療法

糖尿病性神経障害によって生じるつらい症状(特にしびれや痛み)に対しては、症状を和らげるための薬物療法が行われます。これらの薬は、神経障害そのものを治すものではありませんが、患者さんの苦痛を軽減し、日常生活の質を改善するために重要です。

痛みを和らげる薬

糖尿病性神経障害による痛み(神経障害性疼痛)は、一般的な鎮痛剤(例えばロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬)が効きにくいことが特徴です。そのため、神経の異常な信号伝達を抑える作用を持つ薬剤が主に用いられます。

  • 抗うつ薬:
    三環系抗うつ薬(例:アミトリプチリンなど): 脳内の神経伝達物質のバランスを調整し、痛みの信号伝達を抑制する効果があります。古くから使われている薬剤ですが、眠気や口渇などの副作用が出やすい場合があります。
    SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)(例:デュロキセチンなど): セロトニンとノルアドレナリンという神経伝達物質の働きを高めることで、痛みを和らげます。神経障害性疼痛の第一選択薬の一つとして広く用いられています。
  • 抗てんかん薬(抗痙攣薬):
    α2δリガンド(例:プレガバリン、ガバペンチンなど): 神経細胞の異常な興奮を抑えることで、痛みを軽減します。これも神経障害性疼痛によく用いられる薬剤です。眠気やめまいなどの副作用が出やすい場合があります。
  • その他の薬剤:
    トラマドールなどの弱オピオイド系鎮痛薬や、カプサイシン軟膏、リドカインパッチといった外用薬が用いられることもあります。
    ミチグリニド: 一部の速効型インスリン分泌促進薬(ミチグリニド)に、神経障害による痛みを和らげる効果が期待できるという報告もあります。

これらの薬剤は、効果が出るまでに時間がかかったり、個人によって効果や副作用の出方が異なったりします。医師とよく相談し、ご自身の症状や体質に合った薬剤を、適切な量で使用することが重要です。

自律神経症状に対する治療

自律神経障害による症状は多岐にわたるため、それぞれの症状に合わせた対症療法が行われます。

症状 治療法(例)
起立性低血圧 ゆっくり立ち上がる、弾性ストッキング、水分・塩分摂取、昇圧剤(ミドドリンなど)
胃不全麻痺 少量の食事を回数多く摂る、消化の良いものを食べる、胃の動きを良くする薬(メトクロプラミド、ドンペリドンなど)
便秘 食物繊維摂取、水分補給、下剤
下痢(特に夜間) 食事内容の見直し、止痢剤、抗生物質(一部の場合)、整腸剤
神経因性膀胱 定期的な排尿、残尿が多い場合は自己導尿、膀胱の収縮を助ける薬、膀胱の過活動を抑える薬
勃起不全(ED) PDE5阻害薬(シルデナフィル、タダラフィルなど)※心臓病などで硝酸薬服用中は禁忌。専門医への相談。
発汗異常 対処療法(冷却など)
低血糖無自覚 厳格すぎる血糖コントロールの見直し、低血糖への備え(ブドウ糖携帯など)

自律神経症状は、糖尿病性神経障害以外の原因でも起こりうるため、まずは正確な診断が重要です。そして、個々の症状に合わせて最適な治療法が選択されます。

生活習慣の改善による進行抑制

血糖コントロールや薬物療法と並行して、特定の生活習慣を改善することも、糖尿病性神経障害の進行を抑え、重篤な合併症を防ぐ上で非常に重要です。

禁煙・飲酒制限

  • 禁煙: 喫煙は、血管を収縮させて血流を悪化させる強力な要因です。これは神経に栄養を供給する微小血管の血流をさらに阻害し、神経障害の発生や進行を著しく促進します。糖尿病患者さんにとって、禁煙は血糖コントロールと同じくらい、あるいはそれ以上に神経障害の進行予防に不可欠です。禁煙補助薬や禁煙外来の利用など、積極的に禁煙に取り組みましょう。
  • 飲酒制限: 過度のアルコール摂取は、血糖コントロールを乱すだけでなく、アルコール自体が神経に直接的な毒性を持つ可能性も指摘されています。糖尿病性神経障害がある場合は、特に飲酒によって症状が悪化することがあります。飲酒はできる限り控えることが望ましいです。

足のケアの重要性

糖尿病性神経障害、特に末梢神経障害によって足の感覚が鈍くなっている方にとって、足の日常的なチェックとケアは、糖尿病性足病変という重篤な合併症を防ぐための最も重要な自己管理です。

足のケアのポイント:

  • 毎日の観察: 毎日、お風呂に入るときなどに、足の裏、指の間、爪の周りなどを隅々まで注意深く観察します。赤み、腫れ、傷、水ぶくれ、ひび割れ、タコ、魚の目などがないかチェックします。自分で見にくい場所は、鏡を使ったり、家族に見てもらったりしましょう。
  • 清潔と乾燥: 足を毎日丁寧に洗い、特に指の間はタオルで優しく、しかししっかりと水分を拭き取り、乾燥させます。指の間が湿ったままだと、水虫などの感染症にかかりやすくなります。
  • 保湿: 皮膚が乾燥するとひび割れしやすくなります。乾燥しやすい部分(かかとなど)には、保湿クリームを塗って潤いを保ちましょう。ただし、指の間は蒸れやすいためクリームは塗らないようにします。
  • 爪切り: 爪はまっすぐに切り、深爪にならないように注意します。爪の端を丸く切りすぎると、巻き爪になって炎症や感染の原因となることがあります。自分で切るのが難しい場合は、無理せず家族に手伝ってもらうか、医療機関のフットケア外来などを利用しましょう。
  • 適切な靴選び: サイズが合わない靴、硬い靴、先の狭い靴、ヒールの高い靴などは、足に負担をかけ、靴擦れや傷の原因となります。自分の足の形に合った、柔らかく、通気性の良い、ゆとりのある靴を選びましょう。新しい靴を履くときは、最初は短時間だけ履いてみて、足に異常がないか確認します。
  • 靴の中の確認: 靴を履く前に、必ず靴の中に石ころやゴミ、縫い目のほつれなどがないか、手で触って確認しましょう。感覚が鈍いと、これらが足に傷をつけても気づかないことがあります。
  • 素足にならない: 家の中でも、スリッパや室内履きを履き、素足で歩かないようにします。床に落ちたガラス片や釘などを踏んで怪我をするのを防ぎます。
  • 熱傷・凍傷に注意: 電気あんか、カイロ、ストーブ、熱いお湯(足湯など)に長時間触れていると、感覚が鈍いため低温やけどを起こしやすいです。冬場は足の冷えにも注意し、適切な保温を心がけましょう。
  • タコや魚の目は自己処理しない: タコや魚の目は、足の特定の場所に圧力がかかりすぎているサインです。自分で削ったり、市販の薬剤を使ったりすると、かえって傷を悪化させる危険があります。医療機関で相談し、適切な処置や指導を受けましょう。

多くの医療機関では、糖尿病患者さん向けにフットケア指導を行っています。定期的に専門的なフットケアを受けることも、足の健康を守る上で非常に有効です。

糖尿病神経障害の早期発見と検査

糖尿病性神経障害は、初期には自覚症状が軽かったり、全くなかったりすることもあります。しかし、病気が進行してからでは治療の効果が限られてしまうため、症状が出る前に、あるいは軽微な症状のうちに発見し、適切な対応を開始することが極めて重要です。

どのような場合に神経障害を疑うべきか

糖尿病と診断されている方、あるいは血糖値が高めであると指摘されている方で、以下のような症状に気づいた場合は、糖尿病性神経障害の可能性を疑い、早めに医療機関に相談することが推奨されます。

  • 足の指先や裏に、ピリピリ、ジンジンといったしびれや、焼けるような痛み、電気が走るような痛みが続く(特に夜間や安静時に強い)
  • 足の感覚が以前より鈍くなったと感じる(熱い・冷たいが分かりにくい、触られても感覚が鈍いなど)
  • 足によくこむら返りが起こるようになった
  • 立ち上がったときにクラッとする、めまいがして倒れそうになることがある
  • 食後の胃もたれや吐き気、嘔吐、あるいは便秘と下痢を繰り返すといった胃腸の不調がある
  • 尿のキレが悪くなった、尿が出しにくい、残尿感がある
  • 男性の場合、勃起しにくくなった、あるいは勃起を維持できなくなった(ED)
  • 汗のかき方が異常(例えば、足だけ異常に乾燥しているのに、顔や上半身は異常に汗をかくなど)

これらの症状は、糖尿病性神経障害以外の原因で起こることもありますが、糖尿病がある場合は、神経障害によるものである可能性を考慮し、必ず医師の診察を受けることが重要です。

また、たとえ上記のような自覚症状が全くなくても、糖尿病と診断された場合は、合併症の早期発見のために定期的に神経障害の検査を受けることが推奨されます。日本糖尿病学会のガイドラインでは、糖尿病の診断後、少なくとも年に一度は神経障害の検査を行うことが推奨されています。

糖尿病神経障害の診断方法

糖尿病性神経障害の診断は、患者さんの自覚症状の聞き取り(問診)、身体診察、そして必要に応じた追加の検査を組み合わせて行われます。

1. 問診:
いつからどのような症状があるか(しびれ、痛み、めまい、消化器症状など)、症状の程度、症状が出る時間帯(夜間に強いかなど)、症状が起こるきっかけなどを詳しく聞き取ります。

2. 身体診察(神経学的検査):
アキレス腱反射: ハンマーでアキレス腱を叩き、足がピクッと動く反射があるかどうかを確認します。神経障害が進むと反射が弱くなったり、なくなったりします。
振動覚検査: 先端が振動する音叉を足のくるぶしや指の関節などの骨の突出部に当て、振動を感じるかどうか、またその感覚が正常と比較してどうかを調べます。振動覚は、比較的早期に異常が出やすい感覚の一つです。
圧覚(触覚)検査: モノフィラメント(細いテグスのようなもの)を足の裏の特定の場所に垂直に押し当て、圧を感じるかどうかを確認します。これにより、痛みや傷に気づくための重要な感覚である「保護感覚」が保たれているかを評価します。
痛覚・温度覚検査: 針や冷たい・熱いものなどを用いて、痛みや温度を感じるかどうかを調べます。
その他: 筋力、関節の位置覚、バランス能力なども確認することがあります。

3. 自律神経機能検査:
起立性低血圧検査: 仰向けに寝た状態で血圧や脈拍を測定した後、立ち上がってもらい、再び血圧や脈拍の変化を測定します。立ち上がったときに血圧が大きく低下する場合は、起立性低血圧の可能性があります。
心電図RR間隔変動: 安静時の心電図を記録し、心拍間のごく短い間隔の変動(RR間隔変動)をコンピュータで解析します。この変動が大きいほど心臓の自律神経機能は良いと判断され、変動が小さい場合は機能低下が疑われます。
その他、深呼吸時の心拍変動、Valsalva(バルサルバ)試験(息をこらえて力んだときの血圧や心拍の変化)、発汗テスト、瞳孔反射テストなどが行われることもあります。

4. 神経伝導速度検査:
この検査は、手足の神経に弱い電気刺激を与え、その刺激が神経を伝わる速度や、刺激によって筋肉が収縮する際の反応の大きさを測定する専門的な検査です。神経線維の損傷の程度や種類(軸索障害か脱髄障害かなど)を客観的に評価することができます。全ての医療機関で行える検査ではありません。

これらの検査結果と、患者さんの血糖コントロールの状態(HbA1cの値や血糖変動)、糖尿病の罹病期間、他の合併症の有無などを総合的に評価して、糖尿病性神経障害の診断が確定されます。

糖尿病神経障害に関するよくある疑問

糖尿病性神経障害について、患者さんやそのご家族からよく寄せられる疑問とその回答をまとめました。

糖尿病のしびれは治りますか?

「糖尿病による手足のしびれは、一度現れたらもう治らないのだろうか?」という疑問は、多くの方が抱える不安だと思います。

これに対する正直な答えは、「完全に元通りに治って、しびれが完全に消失することは難しい場合が多いが、症状を軽減したり、進行を遅らせたりすることは可能である」というものです。

しびれや痛みの原因は、高血糖によって神経細胞そのものが傷ついていることにあります。残念ながら、一度損傷してしまった神経を完全に修復する力は、体の組織の中でも神経は特に限られています。そのため、病気が長期間にわたり進行し、神経線維の損傷が広範囲に及んでいる場合は、症状が完全に消失するまでの回復は期待しにくいのが現状です。

しかし、だからといって諦める必要は全くありません。糖尿病の血糖コントロールを良好な状態に改善・維持することで、しびれや痛みが軽くなったり、それ以上悪化しなくなったりすることはしばしば経験されます。特に、神経障害の初期段階で発見され、すぐに血糖値をしっかり改善できた場合ほど、症状の軽減効果が期待できます。

また、しびれや痛みといったつらい症状に対しては、前述の通り、神経障害性疼痛に効果のある薬剤を用いた治療によって、症状を和らげ、日常生活を楽に過ごせるようにすることも可能です。

重要なのは、「治らない」という事実に落胆するのではなく、「どうすれば今ある症状を少しでも楽にできるか」「どうすればこれ以上悪化させずに済むか」という点に目を向け、適切な治療と日々の自己管理を継続することです。症状の程度や血糖コントロールの状態によって改善の度合いは異なりますので、まずは医療機関で相談し、ご自身の状態に合わせた治療方針について医師と話し合うことが大切です。

迷走神経反射と糖尿病神経障害の関係は?

「迷走神経反射」は、特定の刺激(例えば、強い痛み、精神的なストレス、長時間立ち続けることなど)がきっかけで、迷走神経という自律神経の働きが過剰になり、心拍数や血圧が急激に低下して、めまいや吐き気、場合によっては失神などを引き起こす一過性の現象です。

一方、糖尿病性神経障害は、迷走神経を含む全身の自律神経そのものに慢性的なダメージを与える病気です。自律神経は、心臓の動き、血圧、消化器の動き、発汗、体温調節など、意識とは関係なく体の機能を調節している重要な神経系です。

糖尿病による自律神経障害が進むと、迷走神経を含む自律神経全体のバランスが崩れ、本来の機能が障害されます。この機能障害によって、前述のような様々な症状が現れます。

  • 起立性低血圧: 立ち上がる際に血圧が適切に上がらず、めまいや立ちくらみが起こりやすくなります。これは迷走神経反射のような一過性の反応ではなく、自律神経による血圧調節機能そのものの慢性的な障害です。
  • 胃不全麻痺や便通異常: 胃腸の動きを調節している迷走神経を含む自律神経が障害されることで、食後のもたれや吐き気、便秘や下痢といった症状が現れます。
  • 心臓の自律神経障害: 心臓の拍動や血圧を調節している自律神経が障害されると、安静時頻脈や無痛性心筋梗塞のリスク上昇などにつながります。

このように、糖尿病性神経障害は迷走神経反射のように一時的に神経の働きが異常に高まる現象とは異なり、高血糖による慢性的なダメージによって神経そのものの構造や機能が障害される病気です。迷走神経反射は誰にでも起こりうる生理的な反応であるのに対し、糖尿病性神経障害は糖尿病という病気によって引き起こされる合併症です。

ただし、糖尿病による自律神経障害がある場合、血糖変動や脱水などが引き金となって、迷走神経反射を起こしやすくなる可能性は考えられます。もし、普段からめまいや立ちくらみが多い、あるいは胃腸の調子が優れないといった症状がある場合は、自律神経障害の可能性も考慮し、医師に相談して適切な検査を受けることが重要です。

まとめ:神経障害の不安は医療機関へ相談を

糖尿病性神経障害は、高血糖が長期間続くことによって全身の神経が損傷し、手足のしびれや痛み、感覚鈍麻、そして内臓機能の異常(自律神経障害)など、多岐にわたる症状を引き起こす糖尿病の重要な合併症です。

残念ながら、一度損傷してしまった神経を完全に健康な状態に戻す(完治させる)ことは、現在の医学では困難とされています。神経細胞は一度ダメージを受けると、再生能力が非常に限られているためです。

しかし、この事実は決して治療が無意味であることを意味しません。糖尿病性神経障害の治療目標は、病気の進行を可能な限り遅らせ、そして現在感じているつらい症状を和らげることにあります。

治療の最も基本となるのは、血糖コントロールを良好な状態に改善・維持することです。食事療法、運動療法、そして必要に応じて適切な薬物療法を組み合わせ、血糖値を目標範囲内に保つことが、神経へのさらなるダメージを防ぎ、病気の進行を遅らせる上で何よりも重要です。また、神経障害による痛みや自律神経症状に対しては、それぞれの症状に応じた薬物療法を行うことで、患者さんの苦痛を軽減し、日常生活の質を改善することができます。さらに、禁煙や飲酒制限といった生活習慣の改善や、特に足の日常的なケアは、重篤な合併症である足病変を防ぐために欠かせない自己管理です。

糖尿病性神経障害は、初期には自覚症状が乏しいこともありますが、進行すると生活に大きな支障をきたしたり、足の切断といった深刻な事態につながるリスクを高めたりします。そのため、症状が現れる前に、あるいは軽微な症状のうちに早期に発見し、適切な治療と管理を開始することが極めて重要です。

もし、あなたが糖尿病と診断されており、手足のしびれや痛み、感覚の変化、めまい、胃腸の不調、あるいは他の気になる症状がある場合は、これらの症状が糖尿病性神経障害によるものかを調べるために、遠慮なくかかりつけの医師や糖尿病専門医に相談してください。自覚症状がなくても、糖尿病と診断されたら定期的に神経障害の検査を受けることも大切です。

神経障害に関する不安や疑問を一人で抱え込まず、医療機関で相談することで、ご自身の状態を正しく理解し、適切な診断と治療への道が開かれます。専門家のサポートを受けながら、糖尿病とうまく付き合い、神経障害による影響を最小限に抑えることが、より良い将来につながります。

免責事項: 本記事は、糖尿病性神経障害に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法や医療機関を推奨するものではありません。個々の症状や病状に対する診断や治療方針については、必ず医療機関を受診し、医師の判断と指導に従ってください。本記事の情報に基づいて読者が行った行為、または被ったいかなる結果や損害についても、当方は一切の責任を負いかねます。

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