「糖尿病予備軍(境界型)」と言われたら?知っておくべきことと対策
糖尿病予備軍と言われたら、不安に感じるかもしれません。しかし、この段階で適切な対策をとることは、将来の健康を守る上で非常に重要です。
糖尿病予備軍とはどのような状態なのか、糖尿病とはどう違うのか、自覚症状はあるのか、そして最も重要な「どのように改善できるのか」について、詳しく解説します。
この記事を読んで、糖尿病への進行を防ぐための一歩を踏み出しましょう。
糖尿病予備軍とは?糖尿病との違いを解説
「糖尿病予備軍」という言葉はよく耳にしますが、具体的にどのような状態を指すのでしょうか。
これは、文字通り「糖尿病になる可能性が高い状態」を意味し、医学的には「境界型」と呼ばれることがあります。
この段階ではまだ糖尿病と診断されるほどの高血糖ではないものの、血糖値が正常範囲よりも高くなっている状態です。
糖尿病予備軍は、生活習慣の見直しによって正常な血糖値に戻る可能性を十分に秘めている一方で、放置すれば糖尿病へと進行するリスクが高い状態でもあります。
糖尿病予備軍の定義と診断基準(境界型)
糖尿病予備軍、つまり境界型は、血液検査によって診断されます。
診断基準は、日本糖尿病学会によって定められており、以下のいずれかに該当する場合を指します。
- 空腹時血糖値: 110 mg/dL 以上 126 mg/dL 未満
空腹時とは、検査前10時間以上食事を摂っていない状態を指します。 - 75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT):
- ブドウ糖液を飲んでから2時間後の血糖値が 140 mg/dL 以上 200 mg/dL 未満
- HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー): 6.0 % 以上 6.5 % 未満
HbA1cは、過去1~2ヶ月間の血糖値の平均的な状態を示す指標です。
これらの基準は単独ではなく、組み合わせて判断されることが多いです。
例えば、空腹時血糖値が正常でも、75gOGTTの2時間値が高い場合や、HbA1cが高い場合には境界型と診断されることがあります。
重要なのは、これらの検査値が正常とは異なり、すでに糖代謝に異常が生じ始めているサインであるということです。
糖尿病と予備軍の血糖値・HbA1cの基準値
糖尿病、糖尿病予備軍(境界型)、そして正常な状態の血糖値とHbA1cの基準値を比較してみましょう。
これにより、ご自身の検査値がどの区分に当てはまるのか、視覚的に理解しやすくなります。
項目 | 正常型 | 境界型(糖尿病予備軍) | 糖尿病型 |
---|---|---|---|
空腹時血糖値 | 110 mg/dL 未満 | 110 mg/dL ~ 126 mg/dL 未満 | 126 mg/dL 以上 |
75gOGTT 2時間値 | 140 mg/dL 未満 | 140 mg/dL ~ 200 mg/dL 未満 | 200 mg/dL 以上 |
HbA1c(NGSP値) | 6.0 % 未満 | 6.0 % ~ 6.5 % 未満 | 6.5 % 以上 |
診断 | 正常 | 糖尿病予備軍 | 糖尿病 |
※上記は一般的な基準であり、診断は医師が総合的に判断します。
この表からわかるように、糖尿病予備軍は正常と糖尿病の間に位置する状態です。
血糖値やHbA1cが少しずつ高くなってきており、体が血糖値をうまくコントロールできなくなり始めている段階と言えます。
特にHbA1cは、健康診断などで広く測定される項目であり、この値が6.0%を超えたら注意が必要です。
糖尿病予備軍に自覚症状はある?見られる前兆
糖尿病と診断されると、「喉が渇く」「トイレに行く回数が増える」「体がだるい」といった典型的な自覚症状が現れることが多いです。
しかし、糖尿病予備軍の段階では、このような分かりやすい自覚症状が現れることはほとんどありません。
これが、予備軍の状態に気づきにくい大きな理由です。
初期段階で気付きにくい症状
糖尿病予備軍の段階では、血糖値の異常はまだ軽度であり、体がその変化に慣れてしまっていることが多いため、特別な症状を感じにくいのです。
健康診断で血糖値やHbA1cの異常を指摘されて初めて気づく、というケースが非常に一般的です。
ごくまれに、なんとなく体がだるい、疲れやすい、といった非特異的な症状を感じる人もいるかもしれませんが、これらは他の様々な原因でも起こりうるため、「これが糖尿病予備軍のサインだ」と自分で判断することは難しいでしょう。
痩せている場合でも予備軍になる?
「糖尿病は太っている人がなる病気」というイメージが強いかもしれません。
確かに肥満は糖尿病の大きなリスク因子ですが、痩せているからといって糖尿病予備軍にならないわけではありません。
糖尿病の原因は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きが悪くなることや、インスリンの分泌量が少なくなることです。
インスリンは血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませ、血糖値を下げる役割を担っています。
痩せている人でも、遺伝的な要因、過度なストレス、睡眠不足、不規則な生活、極端な偏食などによって、インスリンの働きが悪くなる「インスリン抵抗性」が生じたり、インスリンの分泌能力が低下したりすることがあります。
その結果、血糖値が正常に保てなくなり、糖尿病予備軍、さらには糖尿病へと進行することがあります。
特に日本人は、欧米人に比べてインスリン分泌能力が低い傾向があると言われており、必ずしも肥満だけが原因ではないことを理解しておく必要があります。
糖尿病予備軍の症状セルフチェックリスト
前述の通り、糖尿病予備軍に明確な自覚症状はほとんどありません。
しかし、糖尿病のリスクを高める生活習慣や体質をチェックすることで、ご自身が予備軍である可能性を推測する手がかりにはなります。
以下のリストは、あくまでご自身の健康状態を振り返るための参考としてご活用ください。
- 最近、健康診断を受けていない、または血糖値やHbA1cを測定したことがない
- 親や兄弟姉妹に糖尿病の人がいる(遺伝的要因)
- 食べすぎや飲みすぎの傾向がある
- 食事の時間が不規則で、早食いをすることが多い
- 甘いものや清涼飲料水をよく摂取する
- 揚げ物や脂っこい食事を好む
- 野菜をあまり食べない
- 運動習慣がほとんどない
- 仕事や日常生活で強いストレスを感じることが多い
- 睡眠時間が短く、質の良い睡眠がとれていないと感じる
- 喫煙している
- 検診などで肥満(特に内臓脂肪型肥満)を指摘されたことがある
- 年齢が40歳以上である
これらの項目に多く当てはまるほど、糖尿病予備軍、または将来的に糖尿病になるリスクが高いと考えられます。
自覚症状がないからといって安心せず、定期的な健康診断を受けることが最も重要です。
糖尿病予備軍は治る?改善の可能性と放置のリスク
糖尿病予備軍と言われた場合、最も気になるのは「この状態は改善するのだろうか?」ということでしょう。
結論から言うと、糖尿病予備軍は生活習慣の改善によって、正常な血糖値に戻る可能性が十分にあります。
しかし、一方で放置しておくと、将来的に糖尿病へと確実に進行してしまうリスクも伴います。
糖尿病予備軍から正常値に戻る「寛解」
糖尿病予備軍の状態から、生活習慣の見直し(食事療法、運動療法など)によって血糖値が正常範囲に戻ることを「寛解」と呼びます。
これは「完治」とは少し異なりますが、糖尿病への進行を阻止し、健康な状態に近づいたことを意味します。
境界型の段階であれば、インスリンの働きや分泌能力がまだ大きく損なわれていないことが多いため、適切な対策を継続することで、糖代謝の異常を改善させることが期待できます。
特に早期に気づき、早い段階で生活習慣を改善に取り組むほど、寛解する可能性は高まります。
医学的な研究でも、糖尿病予備軍の人々が食事や運動療法に取り組むことで、糖尿病の発症を約30~50%抑制できたという報告があります。
つまり、予備軍と言われた時点が、健康を取り戻すための最大のチャンスなのです。
予備軍を放置すると糖尿病へ進行するリスク
残念ながら、糖尿病予備軍の状態を放置してしまうと、高確率で糖尿病へと進行することが分かっています。
一般的に、糖尿病予備軍と診断された人の約5年後には30~50%、10年後には50~70%が糖尿病を発症すると言われています。
予備軍の段階で改善が見られない場合、血糖値を下げるためのインスリンの働きはさらに悪くなり、膵臓のインスリン分泌能力も低下の一途をたどります。
これにより、食後の高血糖や空腹時の高血糖がより顕著になり、最終的に糖尿病の診断基準を満たしてしまうのです。
一度糖尿病と診断されると、基本的に完治は難しく、生涯にわたって血糖コントロールを続ける必要が出てきます。
そのため、予備軍の段階で手を打つことが、いかに重要かが分かります。
合併症の発症リスクも高まる
「まだ糖尿病ではないから大丈夫」と安易に考えてはいけません。
糖尿病予備軍の段階でも、高血糖によって血管や神経はダメージを受け始めています。
特に、動脈硬化は血糖値が高い状態が続くことで進行しやすくなります。
動脈硬化が進むと、心臓病(狭心症、心筋梗塞)や脳卒中(脳梗塞、脳出血)といった命に関わる病気のリスクが高まります。
また、糖尿病の三大合併症と呼ばれる「神経障害」「網膜症」「腎症」も、糖尿病予備軍の期間が長いほど、糖尿病発症後に早く現れたり、重症化しやすくなるという報告もあります。
このように、糖尿病予備軍は単に「糖尿病の一歩手前」というだけでなく、すでに健康への様々なリスクが忍び寄っている状態なのです。
だからこそ、この段階での積極的な対策が強く推奨されます。
糖尿病予備軍のための生活習慣改善のポイント
糖尿病予備軍から抜け出し、健康な状態に戻るためには、日々の生活習慣を見直すことが最も効果的です。
特に「食事療法」と「運動療法」は、血糖コントロールの基本となります。
食事療法で血糖コントロール
食事は、血糖値に直接影響を与えるため、糖尿病予備軍の改善において最も重要な要素の一つです。
極端な制限をするのではなく、バランスの取れた食事を心がけ、血糖値の急激な上昇を抑える工夫を取り入れましょう。
控えるべき・注意すべき食品
血糖値を急激に上昇させやすい食品や、摂取量に注意が必要な食品を把握しておくことが大切です。
- 糖質の多い食品:
- 砂糖や甘いお菓子、ケーキ、ジュース、清涼飲料水
- 白いごはん、白いパン、うどんなどの精製された炭水化物(過剰摂取に注意)
- 果物(種類によっては糖分が多いので適量を)
- じゃがいもやとうもろこしなどの糖質の多い野菜
- 脂質の多い食品:
- 揚げ物、フライドポテト
- 肉の脂身、バター、生クリーム
- 加工食品、ジャンクフード
- アルコール:
- 特に糖質の多いビール、日本酒、梅酒などは注意。適量や種類を選びましょう。
これらの食品を全く食べない必要はありませんが、量や頻度を減らす、代替品を選ぶといった工夫が有効です。
血糖値を上げにくい食べ方・食品の選び方
血糖値の急激な上昇(血糖値スパイク)を防ぐための食べ方や、積極的に摂りたい食品があります。
- 食べる順番: 食物繊維の多い野菜やきのこ、海藻類を最初に食べ、次におかず(肉、魚、豆腐など)、最後に炭水化物(ごはん、パン、麺類)を食べるようにしましょう(ベジタブルファースト)。
食物繊維が糖の吸収を緩やかにしてくれます。 - ゆっくり食べる: よく噛んでゆっくり食べることで、満腹中枢が刺激され、食べすぎを防ぐことができます。
また、消化吸収も穏やかになり、血糖値の急上昇を抑える効果も期待できます。 - 複合糖質を選ぶ: 白いごはんや白いパンよりも、玄米、雑穀米、全粒粉パン、そば、ライ麦パンなど、精製されていない炭水化物を選びましょう。
これらは食物繊維が豊富で、血糖値の上昇が緩やかです。 - 食物繊維を豊富に摂る: 野菜、きのこ、海藻、豆類、こんにゃくなどを積極的に食事に取り入れましょう。
- たんぱく質をバランス良く摂る: 肉、魚、卵、豆腐、乳製品などから、必要な量のたんぱく質を摂ることで、筋肉量を維持し、代謝アップにもつながります。
- 調理法の工夫: 揚げる、炒めるよりも、蒸す、茹でる、焼くといった調理法を選び、油の使用を減らしましょう。
食事は毎日のことですから、無理なく続けられる方法を見つけることが大切です。
いきなり全てを変えるのではなく、できることから少しずつ取り入れていきましょう。
効果的な運動療法
運動は、血糖値を下げるだけでなく、インスリンの働きを良くする効果も期待できます。
また、体重管理やストレス解消にもつながり、糖尿病予備軍の改善に不可欠な要素です。
- 運動の種類:
- 有酸素運動: ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリング、ダンスなど。
ブドウ糖や脂肪をエネルギーとして消費し、血糖値を下げる効果が高いです。
少し息が弾む程度の「ややきつい」と感じる強度で行うのが効果的です。 - 筋力トレーニング(レジスタンス運動): スクワット、腕立て伏せ、腹筋など。
筋肉量を増やすことで基礎代謝が上がり、ブドウ糖の利用効率が向上します。
有酸素運動と組み合わせることで、より効果が期待できます。
- 有酸素運動: ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリング、ダンスなど。
- 頻度と時間:
- 可能であれば毎日、少なくとも週に3~5回行うのが理想です。
- 1回あたり20分以上、合計で週に150分以上の有酸素運動を目指しましょう。
- 運動のタイミング:
- 食後1~2時間後に行うのがおすすめです。
食後の血糖値が高い時間帯に運動することで、ブドウ糖が効率よく消費され、血糖値の上昇を抑える効果が高まります。
- 食後1~2時間後に行うのがおすすめです。
- 継続のコツ:
- 日常生活の中で体を動かす機会を増やす(階段を使う、一駅分歩くなど)
- 好きな運動を見つける、友人と一緒に行うなど、楽しみながら続けられる工夫をする
- 無理な目標設定をせず、徐々に強度や時間を増やしていく
運動は継続することが最も重要です。
まずは短時間からでも良いので始めてみましょう。
アルコールとの上手な付き合い方
アルコールは、種類によっては糖質が多く含まれており、血糖値に影響を与えます。
また、アルコールの分解にはエネルギーが使われるため、一時的に血糖値が下がることもありますが、飲みすぎると血糖コントロールを乱し、肝臓に負担をかけ、内臓脂肪を増やす原因にもなります。
- 適量を守る:
- 日本糖尿病学会では、1日のアルコール量をエタノール換算で20g以下(ビール中瓶1本程度、日本酒1合程度)にすることが推奨されています。
ただし、これはあくまで目安であり、個人差があります。
主治医や管理栄養士に相談するのが良いでしょう。
- 日本糖尿病学会では、1日のアルコール量をエタノール換算で20g以下(ビール中瓶1本程度、日本酒1合程度)にすることが推奨されています。
- 種類を選ぶ:
- 糖質の少ない蒸留酒(焼酎、ウイスキーなど)を水や炭酸水で割るのがおすすめです。
- 糖質の多いビール、日本酒、ワイン、梅酒などは量を控えましょう。
- 飲み方:
- 空腹時の飲酒は避け、食事と一緒にゆっくりと飲むようにしましょう。
- おつまみは、糖質や脂質の少ないものを選ぶように心がけましょう。
ストレス管理と質の良い睡眠
ストレスや睡眠不足は、血糖コントロールを乱す要因となります。
これらの影響を理解し、適切な対策をとることも重要です。
- ストレスの影響: ストレスを感じると、血糖値を上げるホルモン(コルチゾールなど)が分泌されやすくなります。
これにより、インスリンの働きが悪くなり、血糖値が上昇することがあります。 - ストレス管理:
- 自分なりのリラックス方法を見つける(趣味、瞑想、アロマテラピーなど)
- 適度な運動を取り入れる
- 信頼できる人に相談する
- 休息をしっかりとる
- 睡眠不足の影響: 睡眠時間が短い、睡眠の質が悪いといった状態が続くと、インスリンの働きが悪くなり、食欲を増進させるホルモンが増加すると言われています。
これにより、血糖値が上がりやすくなり、食べすぎにもつながりやすくなります。 - 質の良い睡眠のために:
- 毎日同じ時間に寝起きする
- 寝る前にカフェインやアルコールを控える
- 寝室の環境を整える(暗く、静かに、快適な温度に)
- 寝る前にスマホやパソコンの使用を控える
心身ともに健康な状態を保つことが、血糖コントロールにも良い影響を与えます。
糖尿病予備軍と言われたら?医療機関への相談を
もし健康診断などで糖尿病予備軍(境界型)と診断されたら、必ず医療機関を受診し、医師に相談しましょう。
自己判断で対策を始めるのではなく、専門家のアドバイスを受けることが、最も効果的で安全な改善への道です。
医師は、あなたの血糖値やHbA1cの値、年齢、体質、家族歴、現在の生活習慣などを考慮して、あなたに合った具体的な改善プランを提案してくれます。
管理栄養士による食事指導や、運動指導を受けることもできる場合があります。
専門家のアドバイスは、インターネットや書籍の情報だけでは得られない、あなた自身の体質や状況に合わせた個別性の高いものです。
また、予備軍の段階でも他の病気がないか、合併症の兆候がないかなどを検査してもらうこともできます。
早期にリスクを発見し、対策を始めることが、将来の健康を守るために非常に重要です。
「まだ糖尿病ではないから大丈夫」ではなく、「今ならまだ間に合う」と考えて、前向きに医療機関を受診しましょう。
糖尿病予備軍についてよくある質問
ここからは、糖尿病予備軍についてよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
糖尿病予備軍は完治する?
医学的には「完治」ではなく、「寛解」という言葉を使います。
生活習慣の改善によって血糖値が正常値に戻り、その状態が維持されることを寛解と言います。
寛解後も再発のリスクはありますので、良好な状態を維持するためには、継続的な健康管理が大切です。
薬物療法は必要?
糖尿病予備軍の段階では、原則として生活習慣の改善(食事療法と運動療法)が治療の基本となります。
薬物療法がすぐに始まることはほとんどありません。
ただし、生活習慣を改善しても血糖値が改善しない場合や、心血管疾患のリスクが高い場合など、医師の判断によっては薬物療法が検討されることもあります。
健康食品やサプリメントは効果がある?
特定の健康食品やサプリメントに血糖値を劇的に下げる効果があるという科学的根拠は、確立されていません。
あくまで食事療法や運動療法の補助として考え、過信しないことが重要です。
使用を検討する場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。
定期的な検査は必要?
糖尿病予備軍と診断されたら、定期的な血糖値やHbA1cの検査を受けることが非常に重要です。
これにより、生活習慣改善の効果を確認したり、もし糖尿病へと進行し始めた場合に早期に発見したりすることができます。
検査の頻度については、医師の指示に従ってください。
ストレスで血糖値は上がる?
はい、ストレスは血糖値を上げる要因の一つです。
ストレスを感じると、体は血糖値を上げて活動に備えようとします。
慢性的なストレスは、インスリンの働きを悪くし、血糖コントロールを難しくするため、ストレス管理も糖尿病予備軍の対策として重要です。
【まとめ】糖尿病予備軍と言われたら、今がチャンス!
糖尿病予備軍は、まだ糖尿病ではないものの、将来糖尿病になるリスクが非常に高い状態です。
自覚症状がほとんどないため見過ごされがちですが、この段階で適切な対策を始めることが、糖尿病の発症を防ぎ、健康寿命を延ばすための最大のチャンスとなります。
食事療法、運動療法を中心とした生活習慣の改善は、糖尿病予備軍から正常値に戻る「寛解」を十分に目指せる効果的な方法です。
食事のバランスを見直し、適度な運動を生活に取り入れ、アルコールやストレスとも上手に向き合いましょう。
そして最も重要なのは、糖尿病予備軍と診断されたら必ず医療機関を受診し、医師や管理栄養士といった専門家のアドバイスを受けることです。
あなたに合った具体的な改善プランを知り、安心して取り組むことができます。
糖尿病予備軍は、体からの「このままではいけないよ」というサインです。
このサインを見逃さず、今から行動を起こすことが、未来の健康につながります。
免責事項: この記事は情報提供のみを目的としており、特定の疾患の診断や治療を推奨するものではありません。
病状に関するご相談や診断、治療については、必ず医師にご相談ください。